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曇天に哭く修羅
第一部
道筋
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「流石にまだ早いよ」


二人とも知っている。

春斗と戦うのは優勝者だ。

二位の紫闇は資格が無い。

ならばせめて見たかった。

紫闇を負かした二人の底を。


「言っとくけど【氣死快清】を使って怪我を治す気は無いよ。紫闇は大会で気を使いすぎたからね。少し精神を休ませた方が良い」


氣死快清は体を回復させる技。

精神までは治療できなかった。

紫闇を大人しくさせる為には安静必須の状況を作った方が手っ取り早かったので焔は強引な方法を取ったのだ。


「まあ大会が終わった翌日でいきなり戦うことは流石に無いだろうしな。江神は万全の相手と戦ってなんぼな性格だし、そこは橘花と調整するか」


紫闇は目を(つぶ)る。

この場に居ない人間を気にすること無く。


「上手くやったわね『ほむほむ』は。それじゃあ向子さんも行きますか。みんな来てるだろうしほむほむばっかりに負担を掛けられないよ」


龍帝の生徒会長《島崎向子(しまざきこうこ》は焔以外に気付かれること無く、病院から一瞬で姿を消してしまう。


(行ったか。手間のかかる人だね)


焔は小さく溜め息を()いた。

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