1.妖精と死神
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曰く、別のゲームからこちらの世界に巻き込まれたらしい」
妖精の様な少女に少し驚くサーシャ。一方ユウキは、「うがー!離せー!」と暴れており、一度ユキに顔を向けてきた。
「ボク子どもじゃないもん!」
「ほう?では聞くがお前いくつだ?」
「12歳!!」
それを聞いたユキは迷わず彼女を教会内に投げ込んだ。
「痛い!?何すんのさ!?」
「後は任せる」
「ま、待ってよ!?」
扉を閉めてしまったユキ。彼のことを追おうとユウキは立ち上がり、急いで扉を勢いよく開けた。しかし、既に彼の姿は無かった。キョロキョロと辺りを見回すが何処にも見当たらない。
「あれ、何で!?」
「多分、転移結晶で移動したんじゃないかしら…?」
彼女の背後からサーシャがそう推測する。転移結晶がなんだか知らないが、彼に逃げ切られてしまったのは理解出来た。ユウキは「トホホ…」と溜め息を漏らした。
「ねえ、えっと……」
「ん?あ、ボクはユウキだよ」
「私はサーシャよ、よろしくね。ユウキちゃん、さっきの人は貴女の知り合いなの?」
「一番最初に出会った人なの!ボクが危なかったところを助けてくれたんだぁ。凄かったんだよ!大きな鎌でモンスターをばーん!って!」
大きな鎌????その言葉を聞いた時、サーシャの表情が変化した。ユウキの肩に手を置き、真剣な眼差しで彼女のことを見詰める。
「ど、どうしたの?」
「ユウキちゃんあのね……あの男の人は???」
これからサーシャが告げる言葉。それは後に絶剣と呼ばれる少女が全く予想にしてなかったものであった……。
「????死神って呼ばれてる、人殺しプレイヤーよ……」
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・Yuki
ユキと呼ばれる、ユーザーの少ない大鎌を使うプレイヤー。灰色を基調とした装備を纏っており、その外見は死神を連想させる。
・ゾイパラドクス
ユキが使用する大鎌。名前の由来はギリシャ語で生命を意味するΖω?と矛盾、逆説を意味するΠαρ?δοξοから。白と黒が歪に混ざり合ったデザインをしている。
・大鎌
エクストラスキルの一つだが、取得手段は比較的容易で槍の熟練度を一定値まで上げること。簡単に取得出来るスキルである反面、武器としての大鎌はその形状から非常に使い勝手が悪いことで有名となっている。攻撃力は高いが専用ソードスキルも少なく、発動後の硬直時間も長め、更に大鎌の種類自体が少なくデメリット効果付きの物ばかりであることから使い熟すには相応のテクニックが必要
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