第一部
灼熱
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ンド》もそうだ。
「い、今のは、外装の力、よね?」
「いや。規格外はゴミタイプさ。紫闇の外装に異能は宿ってなんかない」
《黒鋼焔》が否定する。
「じゃあさっきのは何なのよ!?」
この問いに《江神全司》が答えた。
「あの小僧は【神が参る者】と言ってな。【上位存在】と融合した人間よ。先刻の力は外装でなく立華紫闇という個人に宿ったもの。そうであろう黒鋼焔?」
焔が頷く隣でクリスが驚愕。
「本人には言わないでくれ。今はまだ秘密にしてる。明かす段階じゃない」
《永遠レイア》はクリスに注意しておく。
「しかしそれにしても」
焔は熱中している。
紫闇の想定以上の力に。
今回の橘花 翔は破格の相手すぎてどうにもならなかったので仕方ないだろう。
「紫闇の力は『時間操作』の類い。今は周囲の力を数万分の一に圧縮する程度。けれども成長するなら何れは[完全な時間の停止]も可能になるかもしれない」
現時点なら焔も攻略できる。
しかし将来的には未知数。
「しっかし紫闇の小僧も決勝であんなのに当たりとはのう。せっかく宿しとる上位存在が……。いや、断定するのは止しとくか」
《黒鋼弥以覇》は紫闇と融合している上位存在が誰なのか言及を避けた。
倒れていた紫闇が目を醒ます。
「強い、な橘花……。本当に、さ……。まさか外装も出さず、左腕一本で……攻める相手に。しかも……あれだけ、攻撃を当てた奴、に……。負ける、とは……思わなかった」
翔は目を合わせて告げる。
「俺は認めるぞ立華紫闇。お前は美事な男だった。本当にな。心からそう思う。今度戦う時までにもっと強くなっておけ」
【古神旧印】が翔に移ると紫闇の意識は黒一色に染まり、何も見えず、聞こえなくなった。
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