第二百十六話
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第二百十六話 兄に話して
春奈は使い魔達と話してから暫く考えた、だが考えがまとまらず夕食が終わってから兄の夏雄に声をかけた。
「お兄ちゃん、いい?」
「どうしたんだ?」
兄は妹にすぐに顔を向けて応えた。
「悩んでるみたいだけれど」
「実は眼鏡が嫌になって」
それでとだ、春奈は素直に話した。
「どうしようかって思ってるけれど」
「そうなんだな」
「コンタクトも考えてるけれど」
「そうだな、僕としてはな」
兄は妹の考えを聞いてだった、まずは。
彼女を自分の部屋に入れてクッションの上に座らせてから自分の机の席に座ってそのうえで話をした。
「別にな」
「別に?」
「眼鏡でもな」
つまりこのままでもというのだ。
「いいんじゃないかってな」
「思うの」
「コンタクトは目に入れるだろ」
春奈と同じことを言うのだった。
「だからな」
「危ないっていうのね」
「僕はな」
どうしてもというのだ。
「それが気になってな」
「コンタクトはなのね」
「お勧め出来ないな」
「そうなのね」
「落としやすいし落としたらな」
その時はというと。
「見付けにくいしな」
「そうなの」
「小さいし透明だからな」
この二つの要素があってというのだ。
「それに目に入れたまま寝たら目に悪いしな」
「そうなの」
「目を傷つけるしな、だからな」
「お兄ちゃんは眼鏡のままでいいっていうのね」
「ああ、かける時間を少なくしたらどうだ」
これが兄の提案だった。
「それなら」
「それがいいかしら」
「僕はそれでいいと思うがな」
「そうなのね」
「ああ、あくまで僕はな」
そう考えるとだ、夏雄は春奈に話した。だが春奈はまだ考えが決まらずそれからも考えていくのだった。
第二百十六話 完
2019・12・9
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