第二幕その八
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そのまま蛇の頭になりました、カルロスはその様子を見て思わず言いました。
「これは神様だね」
「うん、そうだね」
ハンクがカルロスに応えました。
「これは」
「蛇の神様がね」
「姿を現したね」
「そうだね、ピラミッドに」
「そうなったね」
「階段の影が身体で」
「先端が頭で」
「そしてね」
それにというのです。
「ピラミッドの左右がね」
「翼だね」
「つまりこれは」
「翼が生えた蛇の神様」
「ケツアルコアトルだね」
「その神様の姿だね」
「そうじゃよ」
皆の傍にいたインディオのお婆さんが優しい笑顔で言ってきました。
「儀式の時にはのう」
「こうしてですか」
「夕方になったら」
「その夕陽がピラミッドを照らしてな」
そうしてというのです。
「ケツアルコアトル神を映し出してくれるのじゃ」
「そうなんですね」
「儀式の時に」
「夕刻に儀式が終わる」
「そしてその時に」
「蛇の神様が降臨するんだね」
「左様じゃ、これがわし等のピラミッドじゃよ」
中南米、インディオの人達のというのです。
「中々のものじゃな」
「中々どころか」
カルロスはお婆さんに目を輝かせて言いました、他の皆も同じです。
「こんな凄いものを見られるなんて」
「よかったか」
「はい、これもオズの国ですね」
「うむ、お伽の国でな」
「こうした不思議もあるんですね」
「そういうことじゃな」
まさにとです、お婆さんも答えます。
「要するに」
「そうですね、素晴しいです」
「そして儀式が終わったらな」
「後は宴ですね」
「そうじゃ」
それでというのです。
「神々に捧げたお肉や野菜をじゃ」
「皆で、ですね」
「たらふく食べるのじゃよ」
「それも楽しみですね」
「オズの国ではいつも美味しいものを皆お腹一杯食べておるが」
それでもと言うお婆さんでした。
「しかしな」
「宴の時のご馳走はですね」
「また格別じゃからな」
「だからですね」
「これからじゃ」
まさにというのです。
「食べような」
「皆で」
「是非な」
こうしたお話もしてでした、そのうえで。
皆は今度は宴に参加しました、夜に松明の灯りで照らされたその中でお料理したお肉やお野菜、そしてチョコレート等が出されます。
そうしたものを皆で食べながらです、カルロスは玉蜀黍を食べながら皆にこんなことを言いました。
「玉蜀黍とかジャガイモとかトマトはね」
「ええ、アメリカ大陸からよね」
「出ていますね」
「あとカボチャもね」
ベッツイは自分から言いました。
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