重ねた温度を想う
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映るらしい。なのに、二人きりで居る時はこんな風にくっついていることが多かった。これが所謂ギャップ萌えというやつだろうか、なんて付き合い始めてしばらく経った頃、思わず真顔で首を捻ったものだ。
「……かわいい」
「……」
ところが今や、この通りである。すっかりそれにやられてしまっているわたしは、ついついこの一言を零してしまう度――しかもほぼ毎回本人に聞こえるタイミングでうっかり声に出しては――甘噛みという名の無言の抗議を受けていた。謝罪の意を込めて自分とは対照的な的な深い色の髪を撫でれば、小さく鼻を鳴らす音がする。今回もどうにか許して頂けたようで、ひっそりと、けれど幸せを含んだ安堵の息を吐いた。
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