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ペルソナ3 夢幻の鏡像
後編
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と合流した。その後、全員で君を探したが見つけることができなかった。」
タルタロスの消える時間になって、仕方なく戻って着たら、ここに私が倒れていたらしい。
おそらくテオドアが連れ戻してくれたのだろう。
影時間は1時間ほど。私の体験とは時間が合わないが、あの場所もベルベットルーム同様、時間の流れ方が違うのかもしれない。
ともかく、こうして私は私の現実に戻ってきた。
「順平と真田さんは・・・体は大丈夫?」
「俺は大丈夫だ。お前こそ人の心配をしてる場合か。」
「見てのとおり俺っちもピンピンよ。」
「そっか、良かった。」
私はほっとして、まだぐすぐすしているゆかりの頭に手を置いた。
「ほら、私も大丈夫だから・・・」
「ごめん・・・すぐに加勢に行こうと思ったんだけど、二人に回復魔法かけるの優先したら、見失っちゃって・・・ほんとに、死んじゃってたらどうしようって・・・」
私を心配して探索についてきてくれたのだ。それなのに私を見失ってしまって、さぞかし心配をかけてしまったことだろう。
「俺の失態だ。油断していた。面目ない。」
真田先輩も頭を下げた。
「みんな自分にできることをやったんでしょ。こうして無事だったんだし、気にしないで下さい。私の方こそ、みんなに心配をかけてしまってすみませんでした。」
「次は必ず俺が、守って見せる。」
「ありがとうございます。あまり気負い過ぎないでくださいね。」
まだふらつくが何とか立ち上がる。
「大丈夫か? 車を呼ぶぞ。」
桐条先輩が支えようとして近づいてきた。
「平気です。」
「無理はするな。今日はさんざんだ。みんな車で戻ろう。今後の為にもしっかり再発防止策を検討しなければな。」
桐条先輩の呼んだワゴン車の中で、私は自分の身に起きたことを説明しようとして、記憶がひどくあいまいになっていることに気づいた。
タルタロスとは違う別の場所に行って、誰かと出会い、何か巨大なものと戦った。
でもそれが何だったのか、まるで夢のようだ。

後日、テオドアに確認したが「それは本来あってはならない出来事。記憶にとどめておくことはできません。」と言われて何も教えてもらえなかった。
「しかし記憶に残っていなくても、その経験は魂に刻まれているもの。いずれ必ずあなたの力となる事でしょう。」
そうなのかもしれない。
少なくとも先日のふさぎ込んだ気分はきれいに消えていた。
理由も忘れてしまったが、きっと「どうでもいい」ことだったのだろう。
私は私の現実ですべきことをする。ただそれだけだ。




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