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ペルソナ3 夢幻の鏡像
後編
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と私、二人の同位存在が揃うことでのみ可能な奇跡。
全身から急激に力が吸い取られる。強い。
呼び出しているだけで体がきつい。
【なんだこれは、あり得ない。】
オイジュスが驚きの声を上げる。
「反省しろ。ぶんなぐってやる。」
私が怒鳴り返す。
『ゴッドハンド』
虚空から巨大な鉄拳が振り下ろされ、オイジュスが悲鳴を上げて身を震わせる。
次の瞬間、オイジェスから黒い影のようなものが複数放出され、私と彼はとっさに身をかわした。
「もう一発いくよ」
『ゴッドハンド』
再度の大打撃。
うおおおお・・とうなり声を上げて、オイジュスの体が一気に縮小する。
【こざかしい】
オイジュスから稲妻と衝撃が走った。
今度はかわせずに巻き込まれる。全身がバラバラになるようだ。
先ほどのダメージも残っており、耐えきれずにバランスを崩した。
すかさず彼が抱いて支えてくれる。
「まだだ。」
「わかってる。」
彼の声に応えて、震える足をなんとか踏ん張る。
私は私だ。
私の現実では、私が自分で道を切り開いて見せる。
『ヴィシュヌ!』
再び現れるヒンドゥーの偉大な神。
精神を集中する。
体中の力が吸い尽くされる。
これが最後の一撃だ。
『ゴッドハンド』
ひときわ巨大な鉄拳が相手を打ち砕き、オイジュスを黒い塵に変えた。
【これで終わりではない・・・いずれ人類は滅びるのだ・・必ずだ・・・】
消え去りながらオイジュスの声だけが残る。
そして静寂が訪れた。

「悪役って、どうして負け惜しみを言いながら倒れるんだろうね。テンプレート過ぎだと思わない?」
力が抜けて尻もちをついたまま、私は笑って見せた。
「どうでもいい。」
彼が笑い返す。
いい顔じゃん。気に入った。
もしかしたらいい友達になれたんじゃないかな・・・
テオドアが心配そうな顔で駆けてくる。
私は彼に声をかけようとした。
しかしその姿が急に遠くなり、そして私は気を失った。

激しく揺さぶられて気が付くと、ゆかりが抱き着いて泣きじゃくっていた。
「あれ?」
私は体をおこして周りを見回した。
月光館学園の校門の前。月があたりを照らしている。
タルタロスはもう消えていた。
全身がだるい。
「気が付いたか?」
桐条先輩が心配そうにのぞき込んできた。
風化も顔を覆って泣いている。
他のみんなも心配そうに私を取り囲んでいた。
「えーと、今どういう状況ですか?」
「俺と順平がシャドウの不意打ちで、戦闘不能になった。今まで見たこともない強力なシ
ャドウだった。」
真田先輩が辛そうに声を絞り出した。
その後を桐条先輩がつなげる。
「君は二人からシャドウを引き離してタルタロスの奥に誘導した。通信不能の状態となったので私が応援に行き、二人を守っている岳羽
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