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英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
第66話
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!?よ、傭兵がメンフィル皇家の分家の当主の正妻に!?」
「そっちもそっちで、色々な意味でありえなさすぎよ……」
レンの答えを聞いたエリオットは驚き、サラは疲れた表情で呟いた。

「何はともあれ、自ら命を断ったと思われていた”家族”が生きていてよかったね、マキアス君。」
「は、はい。……えっと、姉さんは記憶喪失との事ですが、少しでも姉さんの記憶は戻ったのでしょうか?」
トワの言葉に明るい表情で頷いたマキアスはレンに訊ねた。
「いいえ。後のメンフィルの調べでトリシャお姉さんの親類であるレーグニッツ知事やマキアスお兄さんの事が判明して、それをトリシャお姉さんに教えても、トリシャお姉さん本人は他人のようにしか感じなくて、未だ記憶は戻っていないそうよ。」
「”トリシャ・レーグニッツという人格は消え、新たなトリシャという人物として生き続けている”ということになるから、そういう意味では”トリシャ・レーグニッツが死んだ”という事はあながち間違いではないだろう。」
「……………………それでも……それでも”姉さん”が生きていて幸せになっていることだけは本当によかったです……」
「マキアス……」
レンとレーヴェの話を聞いて少しの間黙り込んでいたマキアスは安堵の表情で呟き、マキアスの様子をガイウスは静かに見守っていた。

「その…………今回の戦争の件が終わってからで構いませんので、姉さんと会わせて話をさせてくれないでしょうか?」
「戦争中の今だったら即断っているけど、戦後だったら別に構わないわよ。後でパパに事情を話して、トリシャ・マーシルンと実際に会って話をする機会を設ける手配をすることを伝えてあげるわ。」
「!あ、ありがとうございます……!」
自身の頼みに応じたレンの答えにマキアスは明るい表情をした。

翌日、レンからメンフィル帝国の本国より届いたウィル作の真新しい武装を受け取ってそれぞれ装備したトワ達はクロスベル組に選んだアリサとガイウスと共にエヴリーヌの転位魔術で帝都クロスベル近郊の街道に到着した後、まずはクロスベルで活動しているトールズの面々の状況を確かめるために空港に停泊しているカレイジャスを訪ねると、パトリックとセレスタンが対応し、トワ達はブリーフィングルームに案内されるとこれまでの出来事を説明した――――――

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