第66話
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が実は生きていて、しかもロレントの大使館にある異世界転位門を経由もしていないのに異世界に流れ着いた”心当たり”はあるでしょう?」
「!まさか……!」
「――――――並行世界の零の御子による”因果改変の奇蹟”か?」
アッシュの疑問に対して肩をすくめて答えた後意味ありげな笑みを浮かべたレンの指摘を聞いて事情を察したセリーヌは目を細め、ローゼリアは真剣な表情で推測を口にした。
「恐らくそうでしょうね。――――――ちなみに、ディル=リフィーナに流れ着いて気を失って倒れているトリシャ・レーグニッツが発見されたのは今から6……いえ、7年前よ。」
「7年前って事はマキアスの姉貴が自殺した年とも一致しているんじゃねぇのか?」
「あ、ああ…………あの…………それ以前に本当にその人は”姉さん”なんでしょうか?」
レンの答えを聞いてあることに気づいたクロウの指摘に戸惑いの表情で頷いたマキアスは困惑の表情でレンに訊ねた。
「うふふ、こんなこともあろうかと”アレ”を用意しておいてあげたわ。というわけで、マキアスお兄さんに昨夜ツーヤのところに取りに行った”アレ”を渡してあげて、エヴリーヌお姉さま♪」
「ん。――――――はいこれ、ツーヤから。」
小悪魔な笑みを浮かべたレンの言葉に頷いたエヴリーヌはマキアスに写真を渡した。
「…………………………………………え。」
マキアスはエヴリーヌに手渡された写真にツーヤやサフィナと一緒に写っている金髪のまさに”貴公子”を現すような貴族の青年と貴族の子女らしき幼い女の子に挟まれてドレスを身に纏い、赤ん坊を抱いて幸せそうな表情を浮かべている自分にとっては見覚えがありすぎる女性を見て呆けた。
「あ、あれっ!?こ、この人……!」
「以前のマキアスの話にあった姉君に非常に似ているが…………」
マキアスの隣に座っていた為マキアスと共に写真に写っている女性を見たエリオットは驚いてラウラと共に幼い頃のマキアスやかつてのレーグニッツ知事と共に写っている女性を思い出した。
「――――――トリシャ・マーシルン。サフィナ元帥の一人息子にして現ミレティア領主であり、ルクセンベール卿とセレーネの義理の兄であるエリウッド・L・マーシルン公爵に行き倒れの所を救われ、様々な経緯によってエリウッド公に”正妻”として嫁いだ記憶喪失の女性との事だ。」
「な、ななななな……っ!?」
「ええっ!?ということは話にあったマキアスさんのお姉さんはセレーネさんにとっては義理の姉にも当たる方なんですか!?」
「しかも記憶喪失で身分もわからぬ女性が、皇家の一員かつ公爵家の当主の”正妻”として嫁ぐ等、信じられん出来事だな……」
「一体どんな経緯があって、マキアス君のお姉さんはそのような事になったんですか?」
レーヴェの説明を聞いたマキアスが混乱している
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