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英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
第66話
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ざいな扱い方にレーヴェを除いたその場にいる全員は冷や汗をかいて表情を引き攣らせ
「まあ、放蕩皇子の扱いはともかく、放蕩皇子の性格を考えると自分が乗船していない状況かつ無許可でカレイジャスを動かしても特に文句は言わないと思うがな。――――――ましてやその目的は自分の弟を奪還する為なのだから、むしろ賛成するくらいだろう。」
「例えそうだとしても、殿下を含めたアルノール家の方々が不在の状況でアルノール家所有のカレイジャスを動かす事はできないな。」
「それだったらもういっそ、そこのチビ猫達を利用したほうがいいんじゃねぇのか?期間限定とはいえ、一応”協力者”なんだろう、そいつらも。」
レーヴェの指摘に対してユーシスが答えるとアッシュがある提案をしてレン達に視線を向けた。

「確かにそれは盲点だった。」
「そうね…………メンフィルから飛行艇の手配をしてくれるなり、転位でクロスベルに送る事をしてくれるべきなんじゃないかしら、”協力者”なら。」
アッシュの提案を聞いたフィーは目を丸くし、サラはジト目でレン達に視線を向けて要求した。
「仕方ないわねぇ……そういう事だからエヴリーヌお姉さまは今回はクロスベル組に協力して、トワお姉さんたちを転位魔術でクロスベルまで連れて行ってあげて。」
「えー、何でエヴリーヌがそんなめんどくさい事を……」
アッシュの要求に対して溜息を吐いたレンはエヴリーヌに頼み、レンの頼みに対してめんどくさそうな表情で答えたエヴリーヌの答えにその場にいる多くの者達は冷や汗をかいて表情を引き攣らせた。

「仕方ないでしょう?レーヴェは転位魔術を使えないし、レンの魔力じゃ、この郷からは結構距離があるクロスベルまで6人も連れて転位できないもの。――――――それに、クロスベル組の方が楽しめると思うわよ。何せリベールの異変でグロリアスを制圧する際に”仕留め損ねた道化師に止めを刺せる絶好の機会”があるかもしれないわよ♪」
「そういえばそんな奴もいたね。それならちょっとは楽しめるかな?キャハッ♪」
「な、なんて物騒な会話だ……」
「実際こうして接しているとぶっちゃけ、”紅の戦鬼”よりも残虐な気がしてきたね、”殲滅の姉妹(ルイン・シスターズ)”は。」
レンとエヴリーヌの物騒な会話にその場にいる多くの者達が冷や汗をかいて表情を引き攣らせている中マキアスは疲れた表情で呟き、フィーはジト目で呟いた。
「……それにしても今回の件で異世界の異種族達の中でも”最強”を誇る”魔神族の化物っぷり”をつくづく思い知らされるわね。」
「6人も連れて余裕で遠方に転位できる程の莫大な霊力に、宇宙(そら)より隕石(メテオ)を呼び寄せると言った”天災クラス”の魔術を易々と扱えるからの……そのような連中を纏めて敵に回す羽目になった”黒”が哀れに思える程じゃの。」

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