暁 〜小説投稿サイト〜
戦姫絶唱シンフォギア〜響き交わる伴装者〜
愛を唄う花と雪(バレンタインデー特別編)
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さが伺えた。
お嬢様育ち、とでも言うのだろうか?
貞淑で気品のある雰囲気を感じながら、響はそう考えていた。

「わたしも考え事してたから……。あ、先に取ってもいいよ」
「っ!ありがとう……」

そう言って、少女は湯煎チョコを手に取り、買い物かごへと入れた。
響も自分の分を取って……少女の買い物かごの中身を一瞥する。

かごの中には、今手にしたばかりの湯煎チョコ、薄力粉、卵のパック、生クリーム、グラニュー糖……。どうやらガトーショコラを作ろうとしているようだ。

(ガトーショコラか……。二人で食べるには丁度いいかも……)

「じゃ、わたしはこれで」

響はそう言うとレジの方へと足を向け、少女と別れた。

歩きながら、チョコレートケーキの材料をスマホで調べる。
卵も薄力粉も、確か家にあったはずだ。足りない材料はなんだったか……。

ふと、響は何かを思い出したように足を止める。

「そういや弓美達、皆で集まってチョコ作る……とか言ってたっけ」

響は弓美の番号に電話する。コール音が二回ほど鳴ったタイミングで、彼女は通話に出た。

『もしもし響?』
「弓美、確か今日、詩織の家に集まってるんだっけ?」
『そうだけど……あ!もしかして、来る気になったとか?』
「べっ!別に気が変わったとか、そういうわけじゃなくて!ただ、その……わ、わたしが食べたいだけだから!」
『はいはい、お約束のツンデレご馳走様』

呆れたような、それでいて面白がっているような声で、弓美は響のツンデレを軽くあしらう。

『それで、材料は?』
「チョコは買った。ガトーショコラにしたくてさ。薄力粉とか卵はそっちにもあるよね?」
『へー、響もガトーショコラかぁ』
「ん?わたしもって、どういうこと?」
『実は、お菓子作りを教えに来てくれる先輩も、ガトーショコラ焼くんだって。あたしらは普通のチョコレートとクッキーなんだけど、折角だから教えてもらおうかと思ってるんだけど……』

丁度いいタイミングだった。
作ろうと決めはしたものの、お菓子作りなど初めての挑戦だ。
教えてもらえるのであれば、不安がることはない。

響はその話に乗っかる事にした。

「じゃあ、今からそっち向かうから」
『オッケー。先輩もまだ来てないし、まだ余裕で間に合うと思うよ〜』
「わかった。じゃあ、後で」



「──それにしても、まさかビッキーが来てくれるなんてね」
「あんなに『くっだらない』って言ってたクセに〜」

詩織の家に集まった弓美と創世に、響は案の定弄られていた。
エプロンを着ながら、響はそっぽを向く。

「べっ、別にいいじゃん……。ちょっとガトーショコラ食べたいかもな〜って思っただけだし……」
「翔さんの好物なん
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