鎮守府のバレンタイン事情〜オムニバス編・2020〜
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なくて寂しいか?ん?」
「そりゃあ寂しいですよ!ねぇ榛名?」
「ふえっ!?ははは、榛名は大丈夫ですよ!?」
比叡に尋ねられて咄嗟に顔が赤くなる榛名。そうは言っても俺の鍛え直しも兼ねた研修だったからな。
「すまんな。普段から接してるお前らの顔を見ると、甘えが出そうでな」
俺の精神面を鍛え直すには、そういう普段置かれている環境を切り離す必要が有る、と感じた為にこの1ヶ月は新人研修用の宿舎に寝泊まりしている。
「あ〜、確かに司令1ヶ月前より痩せた……っていうか引き締まりましたもんねぇ」
「お、解るか比叡?体重は若干増えたが体脂肪率は激減しててなぁ。中年肥りがホレ、綺麗なシックスパックだぞ?」
そう言って着ていたシャツを捲り、腹筋を露出させる。実は学生時代もここまで絞った事は無かったからな。何気に腹筋が割れたのは初めてだったりする。
「ちょ、ちょっと提督!しまって下さい!」
榛名が顔を赤くして、両手で顔を覆っている……が、その指の隙間からチラチラと腹筋を眺めているのが丸わかりだ。
「ん?別に堂々と見てもいいぞ、減るモンじゃなし」
「そ、そうじゃなくて……その////」
「あ〜、司令。その光景は他の娘にも刺激的過ぎるんで早いトコしまって下さいね?」
比叡にツッコまれて周りを見回すと、確かにこっちをチラ見してたり凝視したりしてる奴等がチラホラ。その半数位が鼻血垂らしてるんだが……反応がベタ過ぎやしないか?
「いやぁ、スマンスマン。ここまで鍛えるとちょっと自慢してみたくなってな」
「い、いえ……とても眼福でした」
茹で蛸の様に赤くなっている榛名が、鼻を抑えながらサムズアップしている。
「ほら榛名、試しに提督にハグでもしてもらえば?」
比叡がニヤリと笑いながら、肘で榛名をつつく。
「ハハハ、ハグですか!?いや、でも……」
「遠慮すんなぃ。ハグ位幾らでもしてやるぞ?」
昼飯も食べ終わったので食器を片付ける為に立ったついでに、榛名に近付いて抱き締める。瞬間、榛名がグラリとよろめく。
「お、おい榛名しっかりしろ!?」
「は、はるにゃは……もうダメれすぅ」
頭から煙を上げながら、榛名はガクリと気絶した。俺はそのままグッタリとして動かない榛名をお姫様抱っこで入渠ドッグまで運び、明石に怒られた。解せぬ。
〜金剛の場合〜
「……なんて事があってなぁ」
「あはは、それは榛名にはいいサプライズプレゼントだったね〜darling?」
業務終了後の執務室。明日で新人達の訓練も終わりとなるので、ここ1ヶ月間提督代理を任せていた金剛から何か異常が無かったかの引き継ぎを受けている。とは言っても特
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