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夢幻水滸伝
第百二十三話 台風の中へその三

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「まさにや」
「何かそう聞くと」
 綾乃は芥川の言葉を聞いてこう述べた。
「アーチストの新曲みたいやね」
「ギリギリまで隠すからやな」
「それで歌番組とかで出して」
 その様にして、とだ。綾乃は話した。見れば食べる勢いは酒よりも穏やかだ。綾乃も食欲は普通の女の子ということか。
「皆をあっと驚かす」
「それや、そうしてな」
「相手の度肝を抜いて」
「それでこっちの流れにする」
「それが今のうち等の策やね」
「そや、ましてリーもシェリルもな」
 南洋の棟梁である二人の話もした。
「冷静や、そうそうなことでは驚かん」
「頭が驚いてへんとな」
 どうかとだ、中里は付け合わせの野菜の漬物を食べつつ述べた、キャベツや胡瓜それに梅干しが小皿の上にある。
「高価は限られてるな」
「そや、それであの二人を驚かせるには」
「誰も考えん様なことをするか」
「それでや」
「今回はやな」
「蓬莱を台風の中にやって」
「千歳ちゃんと他の風水師達の力を使って」
「そしてや」
 そのうえでというのだ。
「台風を操ってな」
「敵の移動要塞にぶつけるんやな」
「それで相手に大ダメージを与えて」
 台風、まさにそれをぶつけてというのだ。
「そうして勢いを掴んでな」
「そのうえでやな」
「上陸してな」
 そのうえでというのだ。
「敵を一気に叩いてな」
「勝つんやな」
「それで自分はな」
「軍勢を率いてやな」
「そしてな」
「敵の軍勢を叩くんやな」
「そっちを頼む、そして僕はな」
「リーと闘ってやな」
「あいつを倒す」
「そしてうちはシェリルちゃんやね」
 彼女をとだ、綾乃が言ってきた。今は味噌汁を飲んでいる。
「あの娘と闘って」
「そっちは頼むで」
「ほなな」
「それと南洋の星の連中やが」
 芥川は軍勢と棟梁である神星の二人と並ぶ南洋の武器の話もした。
「ぶつける面子はな」
「昨日話した通りやな」
「それでいくで」
 こう中里に答えた。
「ええな」
「ああ、ほなな」
「そしてや」
 中里はさらに話した。
「勝つで」
「そやな、うちは星のモンが多い」
「それが一番の武器や」
「それでその武器をやな」
「使ってな」
 そのうえでというのだ。
「絶対に勝つんや」
「その為の人選やしな」
「ここは絶対にな」
 まさにと言うのだった。
「今回選んだ二十人はな」
「勝つ面々やな」
「相手との相性も考えてるしな」
「それでぶつけてるな」
「そや、まあその中でもな」
「何人か誰でも勝てる子おるし」
 綾乃は明るく笑って述べた。
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