第5話
[4/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
る者があって、お前にはそれがなかった。それだけの事だ』
アナザージオウは琴音に視線を向けながら男の問に答える。男は微かに笑いながら、天を見上げた。
「・・・・・・意志の強さが、逆境を覆す、か。実に・・・・・・下らないな・・・・・・ 」
それが、男の最期の言葉となった。男がいたその場所には、アナザービルドウォッチだけが遺された。
『・・・・・・ぐっ』
それから僅かに遅れて、アラタの変身が解ける。そのまま地に倒れそうになるが、既の所で琴音が駆け寄ってアラタを支える。
「アラタ君!!」
「・・・・・・俺」
俺には構わなくていい、そう拒否しようとした直前で、琴音に抱き締められた。琴音の声は震えていて、瞳から透き通った涙が彼女の頬を濡らしている。
「アラタ君が、死んじゃうんじゃないかって思った。怖かった。また目の前で居なくなっちゃうんじゃないかって・・・・・・!」
俺を離すまいと、彼女の両腕に力が籠っているのが背中越しから伝わってくる。俺は解放されてる右腕で、彼女の頭を優しく撫でた後、涙を拭ってあげる。
「・・・・・・俺は死なないよ。 絶対」
「生きててくれて・・・・・・良かった」
まだやるべき事は沢山ある。根本的な問題は解決出来てはいない。
だけど。今だけは、せめて。
泣きじゃくる琴音の涙が収まるまで、俺はただひたすら彼女の頭を撫で続けた。
ーーー
「あーあ。僕のアナザーライダーがやられちゃったか」
「いい気味ね。 早くも1人失うとか」
「まだ負けたわけじゃない。そんな事言ってると、オーラも足元をすくわれるよ」
タイムジャッカーが根城としている建物内。 遠巻きからアナザージオウとアナザービルドの闘いを映像で監視していたタイムジャッカー達。だがアナザービルドが脱落した事が分かるや、ウールがそう愚痴を零す。その事をオーラにおちょくられるが、ウールは淡々として言い返す。
早くも2人に険悪なムードが流れる中で、スウォルツが口を出す。
「だが、ようやく事が動いたということだ。残るアナザーライダーは19人。各々が欲望の為に命懸けで闘う。そして最後の1人となった者が立てるーー王座を決める戦争がな?」
スウォルツは部屋内にポツンと置かれた椅子に視線を向ける。 ウールはその椅子を見てニヤリと笑い、オーラは興味無さそうに髪の毛を弄る。
「じゃ、私用あるから」
オーラはそう言うと、ウールスウォルツの居た部屋を退出する。少し歩いたところで、オーラ立ち止まるとスカート越しに手を当ててアソコを弄る。
「んっ・・・・・・」
映像越しからではあったが、アナザービルドと戦った青年。オーラ自身、最初に1度
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ