第5話
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来を、自由を守る為にあるんだ。
例えそれが歪で、偽物だったとしても。
その想いだけは、ホンモノなんだ。
『例えどれだけ傷つこうが・・・・・・嫌われようが・・・・・・それでも俺は戦うんだよっ!!!』
俺の気持ちに答えるように、時計の針を模した長剣と短剣が顕れる。俺は迷わずそれを掴み、アナザービルドへと突貫する。アナザービルドは蹴りを振るうが、左手に持っていた短剣の柄で叩き落とし、長剣で斬る。火花が飛び散るや短剣で左上段斬り、流れるように蹴りを入れる。
『うぉおおおおっ!!!』
『ぐっ! 正気かキサマ!? さっきも言ったはずだ!!キサマが幾ら人間の味方をした所でニンゲン共は必ずオマエを拒む!! そんな奴らに与える愛も平和もない!!』
『「ラブ&ピース」がこの世界でどれだけ脆く弱い言葉かなんて分かってる。けど!!』
双剣でアナザービルドを薙ぎ払う。 俺は自らの思いを、この場で叫ぶ。
『それでも謳うんだ! 一人一人がその想いを胸に生きていける世界を創る! そのために俺は戦う! 』
『貴様ァ・・・・・・!!』
そう逆上すると、アナザービルドの右足に赤と青のエネルギーが集約されていく。恐らく、次の一撃が最後。これで全てが決まる。そう悟ったアナザージオウは2本の剣を投げ捨て、ベルトに装着されたウォッチのボタンを押す。
《Finish Time・・・!》
カチカチという時計の針が進むような待機音が流れる中、ベルトを回転させる。
《Another TimeーBreαk!》
直後、右脚に紫とピンクエネルギーが収束し、力となる。 互いが互いを睨み合いーー
同時に跳躍。アナザージオウとアナザービルドはそれぞれエネルギーが込められた右脚を突き出した。
放たれたライダーキックがぶつかり合う。力と力がぶつかり合い、溢れ出したエネルギーが衝撃波となって周りを襲う。力の差は拮抗していた。民衆たちは身体を覆う中で、琴音だけは離れた場所ながらもそれを目逸らすまいと直視し続ける。
ーーアラタ君!!
心の中で彼女がそう叫んだ刹那、空中で爆発が起きる。アナザージオウとアナザービルドは同時に着地する。 各々が固唾を呑んで見守る。この死闘を制したのはーーー。
『ぁっ・・・・・・ぐあぁぁぁああああ!!?!』
アナザージオウだった。 アナザービルドは身体中からスパークを放ち、爆散。爆発の中から、痩せこけた眼鏡を掛けた男が現れる。
男は軽く振り返り、アナザージオウへと微かに問う。
「・・・・・・何故、俺は負けた? 力も、実力も互角。・・・・・・いや、この戦闘だけにおいては俺が有利だった、筈なのに」
『・・・・・・俺には守
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