第4話 出会い、歩み寄る者達・事情と理由と旅立ちと
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に降りる事が出来た。
都合の良い事に、その近くで座るのに適した岩が転がっている場所も見つけた
他の旅人も利用したのだろう。岩の並ぶ中心には焚き火の跡がある。
それ自体は、だいぶ時間が経ったもののようで、気を使って周囲を探っても人の気配は無い。
「ここでいい?」
「・・・うん」
後ろから付いて来ていた彼女に尋ねると、小さいながらも答えてくれた。
たったこれだけの事が嬉しいと思う私は少々危ない人に思えてくる。
同時に、原作の知識、そういった色眼鏡で彼女を見ることは危険だとも思う。
私が今ここに居るのは、原作の知識があり、原作の彼女が好きで、彼女を助けたい、共に生きたいと思ったから。
それが押しつけであれ、我儘であれ、私の本心。
でも、原作のエヴァンジェリン・A・K・マクダウェルと、目の前の彼女は違う。
そう再認識し、自分を戒めながら岩に腰掛ける。
リュックをあけ、竹の水筒を3本取り出すと、反対側におずおずと座った彼女にそっと差し出す。
「・・・?」
「これでも飲んで、少し待っていてくれる?私、薪になりそうなもの探してくるから」
「・・・あり・・・がとう」
おずおずと受け取りながら答える彼女に微笑みかけ、私はゆっくり立ちあがる。
それでもびくりと震え、こちらを見てくる彼女。
驚かせたかな?とも思ったが、どうやら少し違うようで。すぐに思いつく。
「大丈夫、すぐそこの、見える範囲で集めてくるから・・・いい?」
「・・・(コクッ)」
私の言葉にほっとしたのか、頷き緊張をほぐす。
それなりに心は開いて来てくれているかな、と思いつつ、話を続ける。
「そうそう、少し寒くなってきたから、そのマント羽織って待っていてね」
すでに日は傾き時刻は夕方ぐらい。周りの木々の紅葉具合から季節としては秋ぐらいだと予想。
場所は日本より北に位置するイギリス、まして元いた世界から見て600年前なら、気候的に気温が低いかもしれない。
そう思い声をかけてから、森の脇に向かい枯葉や枝を集め始める。
薪を集めながらそっと様子を伺うと、おずおずマントを羽織って自動環境快適魔法の効果に驚いたり、勝手に自分サイズに修復されて驚いたり、水筒の中身がそれぞれ味が違うのに驚いたり、オレンジジュースが気にいったのかごくごく飲んだり、中身が尽きないことにまた驚いたりと、先ほどとは打って変わって年相応の反応を示してくれた。
はっきり言えば・・・・・・何この可愛い生き物、である。
原作エヴァを誇り高き大人ロリッ子とするなら、目の前の彼女は年相応ピュアロリッ子だろうか。
そんなおバカな事を考えつつ、彼女の反応を堪能しつつ、
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