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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
無印編
第18話:解き放たれる魔弓
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さだ。威勢が良いだけではないらしい。
──正面切っての戦いはチョイとばかし厳しい、か。なら!!──
何時までもこの少女の相手をしていては、先程のメイジが乱入してくる可能性が高い。確定情報ではないが、彼女とあのメイジは無関係ではないだろう。タイミング的に考えて、仲間である可能性は非常に高い。
ウィザードの知る限り、“例の組織”は魔法使いのみで構成されていた筈なのであの少女とメイジの関係性がイマイチ不明瞭だが、一口に無関係と断じるには出現のタイミングとメイジの動きが不可解過ぎる。関係があるという前提で考えた方が危険は少ないだろう。
時間を掛けるのは得策ではない…………早々に決着を付けなければ。そう考えたウィザードは左手の指輪を赤から青い物に変えた。
〈ウォーター、プリーズ。スィー、スィー、スィー、スィー!〉
左手を翳すと青い魔法陣がウィザードの体を包み、仮面は青いひし形となり全身の各赤い部分も同色・同形に変化する。
司るは水の属性、4つあるウィザードのスタイルの内最も魔力量に優れたウォータースタイルとなったウィザード。その姿にネフシュタンの少女が警戒していると、彼は右手の指輪を別のと交換した。
〈リキッド、プリーズ〉
「チィッ!?」
ウィザードが右手の指輪を交換した時、“それが何を意味しているかを理解している”少女はウィザードに行動させるのは不味いと鎖鞭を振り下ろした。今度はウィザードは避ける気配も防ぐ気配も見せない。その事に奏達は焦りの表情を浮かべ、対する少女は逆に怪訝な表情を浮かべた。
双方の表情が変化したのは次の瞬間、鎖鞭がウィザードに直撃した瞬間だった。紫色の鎖鞭が彼の体に触れた瞬間、彼の体はその部分が液状化し鎖鞭は彼の体を素通りしていったのだ。
「なぁっ!?」
「えぇっ!?」
「うそ……」
「おいおい、マジか」
奏達3人とネフシュタンの少女は目の前の光景に各々異なる反応を見せていたが、共通しているのは全員が驚愕しているという事だ。それはそうだろう、まさか体を液状化させて相手の攻撃を無力化するなど、想像できる訳がない。
その驚愕こそ、彼が待ち望んだものだった。
「隙ありッ!!」
「あ、しま──」
驚愕のあまり僅かに動きが鈍ったネフシュタンの少女。ウィザードは彼女に一気に接近すると、体を液状化させ一瞬少女の体に纏わり付き────
「あだだだだだだだっ?!」
その状態から少女にバックブリーカーを極め、体を元に戻した。液状化している時は力が入っていなかったが、液状化を解除すると一気に力が掛かり一瞬で関節技を決められた少女は予想外の痛みに悲鳴を上げた。
「はっはっはっはっはっ! どうだいどうだい子猫ちゃ〜ん?」
「お、お前──!?
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