転生した彼らは何の為に生きるのか?
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。だからだ」
「……」
流石に私もショックだった。だって嫌いって言われた様なものだから。例えその相手が、ただのクラスメイトだとしても……人の嫌われるという事を今迄全く経験しなかった訳ではない。でも、やはり人に嫌われるというのは辛い事だ……。
「そうよね……嫌いな人がいる場所になんて、居たくないわよね……ごめんなさい、無理に誘おうとして……」
「は?」
次に彼から返ってきた言葉は予想外のものだった……。
「勘違いするな。俺は絢瀬の事は嫌いではない」
「えっ…?」
「ただ苦手なだけだ」
「でも…それって嫌いって事なんじゃ…?」
「”苦手=嫌い”とは限らない。だってそうだろ?苦手だから嫌いなどと決めつければ、人の視野は狭くなるからな」
「人の…視野?」
「世界を見る視野って事だ……」
それ言い終えると同時に高田君は去って行く。私はその背中を只々、見つめていた……。
______________________
「さて…飯だ」
次の日の昼休み。俺は教室で弁当を食べようとしていた。因みにコレは俺が自分で作った物だ。料理も完璧に出来るのが俺だ。
さぁ、頂くとしよう。風呂敷を開き、フタを開け、箸を手にしたその時だった……。
《2年A組、高田ユウキさん。理事長室に来て下さい》
「……」
放送で呼ばれてしまった……。無視するか…。とはいえ試験生である以上、そんな事はできんか……。
「アンタ何かしたの?」
矢澤が俺の前に来て尋ねる。
「知るか。俺が聞きたいくらいだ」
「ふーん…………玉子焼き、もーらいっ!」
矢澤の手が、俺の弁当に伸びてきた……が俺は矢澤の手が届く前に、素早くフタを閉め、風呂敷で包んだ。
「うわっ!?けち!」
「何とでも言え」
俺は弁当を鞄に入れ、教室を出ていった…。
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俺は今、理事長室に来ている。
そこには俺以外に南理事長、絢瀬絵里、東條希がいた。
「高田君。貴方に頼みがあります」
絢瀬が俺の目を真っ直ぐに見つめてくる。
「何だ?」
「生徒会に入って、私達に力を貸して下さい。お願いします!」
「ウチからも、お願いします!」
絢瀬、そして東條が俺に頭を下げる。
「……何故?」
「ただ貴方が必要なの…この学校には……そして、私達には…」
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