転生した彼らは何の為に生きるのか?
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放課後俺は理事長室である人物に詰め寄られている。俺を鋭く見つめる碧眼……。彼女の名は絢瀬絵里だ。
「何でやりたくないの?」
「何度も言ってるだろ。やりたくないから、やりたくないんだ」
「……だったら、名前を置くだけでも…」
「俺の名前は簡単に貸せる程、安くない」
何の事だと思うだろう。実は理事長に生徒会に入れと頼まれたのだ。男の目線から音ノ木坂を見る為に、男子の生徒会役員が欲しいとの事だ。俺は断ったが、何故か絢瀬がしつこくやれと詰め寄ってくるのだ。
俺はそれをする訳にはいかない。理由は3つある。
1つ目は時間。俺はロイミュードを潰していかねばならない。それなのに更に生徒会の業務をやる何て事になれば多忙過ぎて死んじまう。
2つ目………俺はこの女、絢瀬絵里が苦手だ。コイツは何処と無く、昔の俺と似ている所がある。くだらない責任感やプライドで動いている。そして自分を圧し殺してる。……同族嫌悪というやつだろうか?コイツの事はとにかく苦手だ。
そして3つ目……これが最も重要な理由だ…。それは………
「やりたくない」
そうだ。とにかくやりたくない。何が哀しくて生徒会なんざ入らねばならんのだ?冗談じゃない……絢瀬と東條で充分だろ?
「貴方は学校の為に試験生として来たんでしょ?だったら、学校に取って有意義な行動をする義務があるわ」
「俺が生徒会に入るのが有意義と?」
「そうよ。貴方は男性。この音ノ木坂学院が男性の視点からどう映るかを見る。それはとても有意義だと思うけど?」
「だったら他の野郎共にでも頼めばいい。俺じゃなくても問題はない筈だからな」
「ウチがユウキ君を推薦したんや」
そう言って絢瀬の後ろでニコニコしている東條。
「………ご自慢のカードが、そう告げたのか?」
「うーん…まぁ、半分はな」
「希、口出ししないで」
絢瀬に制され、カードを口元に当てて黙る東條。そして絢瀬は再び俺をその碧眼で見つめた。
「正直、私も貴方の生徒会加入には反対よ。他の男子も加入して欲しくはない。…でもこれは学校の為なの。早急に入ってもらうわ」
それだけ言うと絢瀬は理事長に一礼をして部屋を出ていった……。
「あーあー、怒らせちゃったね?」
「黙れ。元を辿れば、東條が俺を推薦しなければ、こうはならなかった」
俺の応えに「それもそうやねっ」と言って自分の頭を小突いてウィンクをする東條。腹立たしい。
「ごめんなさいね。私が男の子の意見を効率的に取り入れる為に男子を生徒会に加入させたらどうかしらって私が絢
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