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第一話
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こんにちは。私、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。
トリステイン魔法学院に通っているごく普通じゃないメイジです。
今日、二年生に進級する為に使い魔を召還します。
使い魔はメイジのパートナーとして一緒に生活する。いわばペットである。
この日に備えてコルベール先生に使い魔用の部屋を作ってもらった。
これでどんな大きな使い魔が召還されても大丈夫。
私は他のメイジと少し違うから、どんな幻獣が召還されてもおかしくないと思うの。
備えあれば憂いなし、いい言葉よね。
シエスタやマルトーさんにも使い魔用のご飯を作ってもらうように事前にお願いしている。
二人とも嬉々として請け負ってくれた。人望って大事だって凄くわかる。
さて、今日も一日頑張ろう。
「次、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール!」
さて、遂に私の番がやってきた。
私は失敗するという前提で最後に回された。そういう決めつけはよくないと思います。
私の前にキュルケがサラマンダーを、タバサが風竜を召還していた。
二人とも大きい使い魔だから、食費が大変そう。
シエスタ達の苦労含めて、私はそんなに大きくなくていいかなと思ったり。
サモン・サーヴァントの詠唱を唱え、発動。
いつも通りの爆発。あ、マリコルヌに当たった。
これが私がごく普通じゃないメイジの証。
何を詠唱しても爆発が起こる。
しかもまったく予測がつかないところが爆発するものだから、いつもみんなに怒られている。
過去に一度爆発魔法の制御をしようと、学院の裏で半日掛けて練習していたんだけど、オールド・オスマンやその他先生生徒みんなから、やめてくれと懇願されてからは練習していない。
そういえば、その日からゼロのルイズって呼ばれなくなったなぁ。ゼロってかっこいい響きだから好きだったのに。
マリコルヌが運ばれていく中、みんなが私から距離を取る。
取り敢えずそんな光景を無視して、ひたすら唱え続ける。
周りからギャーとかワーとか聞こえるけど、黙々と唱える。
「ミ、ミス・ヴァリエール………。次で最後にしてもらえないだろうか」
振り返ると、使い魔の部屋作りに貢献してくれたコルベール先生がぼろぼろになって立っていた。
「ですが、私はまだ使い魔を召還していません」
「いや、それはそうなのだが………」
コルベール先生を無視して、もう一度唱える。
私も疲れてきたし、そろそろ出てこないかなーと思う。
仮に出てこなくても、それはそれで仕方ないと思うの。
頑張ってもできないんだから、今日は日が悪かっただけだと家族にも納得してもらおう。
「宇宙の果ての何処かにいる私の使い魔よ。別に神聖でも美しくなくてもいいから、出来るだけ食費も掛からず大きさも普通
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