転生した彼らは何の為に生きるのか?
count,7 Despair
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てきたのだろう。それが今、解き放たれたのだ。
「ユウキ……胸借りて…いい…?」
俺は何も言わず、ただ腕を広げた。矢澤はその中に入り、俺の胸に顔を埋めた。
「ううぅ……ううぅぅぅ…わあああああああああああああああああああんっ!!怖かったよおお!!ずっと…ずっと頑張ってきたのに??あんな簡単に無駄にさせられてしまって……悔しかったよおおおおおおお!!!わああああああああああああああああああああああああああああああああん!!!」
その小さな身体を震わせて、矢澤は精一杯泣き叫び、俺に自分の感情をぶち撒けた………。
「ぐすんっ……ごめん…」
矢澤は泣き止み、縮こまって俺の隣に座っている。
「小さい割にはデカイ声だったな」
「うっさい…」
そして暫く沈黙が続いた……。
「ねぇ、ユウキ…」
「……何だ?」
「ユウキはさ……私の事、裏切らない…?」
「さぁな…?俺と矢澤がずっと友でいられるとは限らん。何時かスレ違い、敵になるかも知れん……」
「……」
「だが、それまでは…………ダチだ…」
俺は矢澤に拳を向けた……。
「じゃあ、ずっと続く様に…お互い努力しないとね」
矢澤は笑顔で俺の拳に自分の拳を合わせた……。
この絆が永久に続く事を願って??????????
____________
「あ!?それ私の苺!?何勝手に取ってんのよ希!?」
「ええやん、ええやん♪パクッ」
「あーーッ!?私の苺ぉ…!?」
と、まぁ……これがそこで喚いている、矢澤との出会いというか何というか…そんな感じのものだ。
あの後も俺はアイドル研究部として活動している。今となっては副部長になった。
とはいえ2人しか居ない以上、必然的な流れだがな。
部員は誰も入らず、活動は大抵、部室でダラダラ過ごすか、たまに東條が来てドタバタするか、のどっちかになっている。
矢澤はまだアイドルを諦めておらず、他のスクールアイドルの研究に余念がない。
皮肉なもんだ。研究がしたい3人が抜けたおかげで、この部は今、研究しか出来なくなったんだからな。
「ユウキく〜ん、にこっちが虐めてくる〜」
東條が俺の後ろに隠れる。そして俺の前には……。
「無駄な抵抗は辞めて、大人しく苺を返しなさい!」
「はぁ……」
「ムッ、何よユウキ、その溜息は?」
「本当騒がしいなぁ、にこは……
「うっさい!うっさぁぁぁいっ!!…………………って、あれ?い、今名前で……!?」
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