第65話
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〜オスギリアス盆地〜
「それで?何でお前がヴァイスラント新生軍に協力しているんだ、ヴィータ。」
「……ミルディーヌ公女とは個人的に面識があってね。元々”殲滅天使”との交渉でメンフィル・クロスベル連合の私に対する処遇についての決着がついたら、彼女に接触するつもりだったのよ。」
「そういえば…………さっきミュゼちゃんは魔術らしき”術”を使っていましたけど、もしかしてクロチルダさんが?」
ジト目のクロウに対して苦笑しながら答えたクロチルダの答えを聞いたトワはある事を思い出してクロチルダに訊ねた。
「ええ、少しだけど彼女が今よりも幼い頃に私が指南したわ。……恐らくだけど彼女ならば、その気になればエマもそうだけど私も超える”魔女”になれたかもしれないわ。」
「ええっ!?」
「ハッ、オカルト方面にまで才能があるとかつくづく化物じみた女だな、あの”ゆるふわ”は。」
「そうね。それこそミルディーヌ公女が”本気”になればレンも超える”才女”になれると思うわよ?」
「やれやれ…………つくづく驚かされるね、ミュゼ君の”才”には。――――――それで話を戻しますけど、どうしてヴァイスラント新生軍に?」
クロチルダの話を聞いたトワは驚きの声を上げ、アッシュは鼻を鳴らし、レンは意味ありげな笑みを浮かべてそれぞれエリス達と共に鉄道憲兵隊が連行される様子を見守っているミュゼに視線を向け、アンゼリカは溜息を吐いた後表情を引き締めてクロチルダに問いかけた。
「………”情報収集”よ。――――――メンフィル・クロスベル連合側―――いえ、リィン君達の動きを知る為にもね。」
「……確かにリィン達の動きはこの戦争の”今後の動き”でもあるから、それを知る為にはメンフィル・クロスベル連合側に”伝手”を作る必要はあるな。」
「そだね。”殲滅天使”達は黒の工房の”本拠地”を見つけるまでの”期間限定の協力者”の上、”特異点”関連以外の情報に関しては完全に教えるつもりはないものね。」
クロチルダの説明を聞いたクロウは真剣な表情で同意し、クロウの言葉に頷いたフィーはジト目でレンに視線を向け
「ハッ、堂々とスパイする事を許すとか案外甘いんだな、メンフィル・クロスベル連合は。」
フィーに続くようにアッシュは嘲笑してレンに視線を向けた。
「クスクス、あくまで”現時点でのメンフィル・クロスベル連合側の敵はエレボニア帝国政府”なのだから、現状は”中立勢力”扱いされている”紅き翼”に協力している”深淵”のお姉さんがヴァイスラント新生軍に協力する事への”対価”としてメンフィル・クロスベル連合の情報収集した所で何も問題ないし…………――――――そもそも、今後の戦争の展開に”紅き翼が介入した所で結果は変わらないと現時点の
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