第65話
[9/9]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
情でカイエン公とミュゼを思い浮かべたフィーは気を取り直してクロチルダに訊ねた。
「メンフィル・クロスベル連合はクロイツェン州の復興の件でまだ本格的な侵攻は中断しているようだけど……どうやらメンフィルの”本国”からの更なる援軍や物資が近日中に到着するらしくてね。それらが到着次第、本格的な侵攻を再開するみたいよ。」
「ということはエレボニア帝国政府による”焦土作戦”で稼ぐ事ができた時間もそれ程残っていないということですか…………ちなみにリィン君達の件はどうなのでしょうか?」
クロチルダの説明を聞いた真剣な表情で考え込んでいたアンゼリカは話の続きを促した。
「公女の話によると、リィン君達の部隊は近々先行部隊として既に到着していたメンフィル本国からの援軍の部隊と合流して”本隊”とは別の軍事作戦が行われることになっているとの事よ。――――――最もその軍事作戦がどのような内容で、合流する先行部隊の詳細等については公女達もまだ知らされていないそうだけどね。」
「そうですか…………」
「リィン君達の件は気にはなるが今は黒の工房の本拠地の捜索に集中すべきだね。」
「……だな。――――――そんじゃ、さっさと楔を打ち込んでオルディーネ達を呼び寄せてエリンに戻ろうぜ。」
リィン達の事を知ったトワが複雑そうな表情を浮かべている中静かな表情で提案したアンゼリカの言葉に頷いたクロウはトワ達に促した。
(クスクス…………リィンお兄さん達がこれから行う予定の軍事作戦の内容を知ったら、Z組―――特に”紫電”はどんな反応をするのでしょうね?――――――何せ”リィンお兄さん達の次の軍事作戦によって北の猟兵達は皆殺しにされることになるのだから。”)
一方その様子を見守っていたレンは不敵な笑みを浮かべていた。
その後、”特異点”に楔を打ち込んだトワ達はクロチルダに見送られてオルディーネの”精霊の道”によってエリンの里へと帰還した――――――
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ