第65話
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アッシュは鼻を鳴らして皮肉を口にし、あることに気づいたトワは真剣な表情で指摘した。
「確かに国際法では禁じているようだけど…………―――それは”国際法に加入している国であることが前提”でしょう?」
「……そういう口ぶりをするってことはメンフィルは国際法に加入していないの?」
意味ありげな笑みを浮かべて答えたレンの言葉を聞いたフィーは真剣な表情で問いかけ
「当り前よ。メンフィルの”本国”は異世界なんだから、もしメンフィルが国際法に加入すれば、”本国”にもそれを守らせなければならないって事にもなるから、メンフィルにとってはデメリットだらけのものに応じる訳がないでしょう?」
「……なるほどね。そしてクロスベルは最近建国されたばかりの国家で、建国してすぐにエレボニアとの戦争に突入したから、当然国際法に加入するなんて話は挙がっていないだろうから、現状クロスベルも国際法に加入していないだろうね。」
「そ、そんな…………それじゃあミュゼちゃん達は投降したミハイル少佐達を騙したってことになるじゃない…………!」
小悪魔な笑みを浮かべて答えたレンの答えを聞いて重々しい様子を纏って呟いたアンゼリカの話を聞いたトワは悲痛そうな表情でミュゼを見つめた。
「クスクス、”騙した”とは人聞きが悪いですわね。”ヴァイスラント新生軍は国際法を守っている”のですから、取引によってメンフィル・クロスベル連合に預けられた捕虜達がどのような処遇を受けるかについてまで、責任を負う義務はありませんもの。――――――それではわたくし達も失礼しますわ。」
「フッ……今回の戦争、内戦の時のような”甘さ”は通じない事を心に刻んでおくことだな――――――有角の若獅子達よ。」
トワの言葉に対して意味ありげな笑みを浮かべて答えたミュゼは揚陸艇へと向かい、ミュゼに続くようにオーレリア将軍もトワ達に声をかけた後ミュゼの後を追って行った。
「ったく、さすがお前の知り合いだけあって、まさに”類は友を呼ぶ”だな。」
「失礼ね。これでも彼女よりは良心はある方だと思っているわよ?――――――それはともかく、数万手先を見極める、鉄血宰相にも劣らぬ指し手………彼女だったら”結社”の使徒すら務まるかもしれないわね。」
二人が去った後ジト目のクロウに見つめられたクロチルダは呆れた表情で答えた後苦笑しながら離陸し始めたミュゼ達が乗る揚陸艇に視線を向けて推測を口にした。
「ク、クロチルダさんにそこまで言わせる程凄いんですか、ミュゼちゃんの”指し手”としての能力は……」
「つくづくあのカイエン公の姪とは思えない人物だね。――――――それよりもリィン達やメンフィル・クロスベル連合の件で何か分かった事とかないの?」
クロチルダの推測を聞いて仲間たちとともに血相を変えたトワは信じられない表情で呟き、静かな表
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