第五十七話 卒業式その十四
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「確実に」
「それも人前でしますから」
「教育委員会に話いかないのね」
「いっても何もしてないみたいですね」
「凄いわね、奈良県は」
「そんな暴力教師が顧問の部活にいていいことないですから」
だからだというのです。
「僕は部活に入らないんです」
「天理高校にそんな先生いなかったわよ」
「中学校でそう思っていたらこの目で見たんで」
だからだというのです。
「部活に入る前に」
「それでなのね」
「今も入っていないです」
そうしているというのです、どうも阿波野君にも色々と複雑な事情があります。最近私が気付いたこの子の嫌いなものは徹底的に嫌う性格もここからでしょうか。
「自分の身を守るのは自分ですよね」
「それはね」
第一にはです。
「何につけてもね」
「それで最初から入らない様にしています」
「部活は避けてるのね」
「そんな暴力教師から教わることってないですから」
本当に強い否定での言葉でした。
「だから入らないんです」
「そんな先生例外中の例外だと思うけれどね」
「まあ奈良県っておかしな先生多いらしくて」
「それでなの」
「特に僕が通っていた中学は色々あったみたいですね」
そのせいでというのです。
「だから変な先生もいたんですよ」
「変ってレベルじゃないでしょ」
もう一般社会じゃ絶対にいられない人です。
「完全にヤクザ屋さんじゃない」
「ですからヤクザ屋さんが先生やってるんです」
そうした場所だというのです。
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