069話 文化祭編・開催3日目(04) 謎のエミヤの真実と決着
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…? エヴァに施した登校地獄といい、ナギという人物はどうやら力押しが性分みたいな奴なんだろうな。理知的なネギ君とはまるで正反対だな……)
『…………』
『なんだよ。黙りこくって……少しは喋ったらどうだ……?』
だが、召喚されたはずのエミヤは口を動かしているだろうが、言葉になっていなかった。
どころか、ナギの滅茶苦茶な召喚で下半身が腕も含めて透けていて使い物にならない状態であった。
(あれではなんとか念じて投影すればできるだろうが、戦いに関しては絶望的だろうな……)
士郎はその光景を見て思わずそう感じていた。
正式にサーヴァントを呼ぶ呪文も知らないで下級の英霊とはいえ、それでも世界の守護者であるエミヤを呼んだ代償はやはり大きかったようだ。
ナギはそれで仕方がなく読唇術を使用してエミヤが発したい言葉を読んでいた。
『……なるほどなぁ。さすがの俺でも英霊クラスを呼ぶとなると中途半端になっちまうって訳か。すまねぇな、エミヤ。お前をうまく使いこなせそうなマスターじゃなくてよ…』
そう自身を皮肉るナギであったが、それでもエミヤは喋れはしないが言葉を紡ぎ、一言『気にするな』と言った。
『そっか……しかし、どうすっか。少しでも戦力が欲しかったんだが戦えないんじゃ仕方がねぇしな』
というナギに対して、エミヤは『必要な武器は投影する』と言った。
『そうは言うがな、お前さんの武器でも通用しないかもしれねーぜ? 俺達の戦っている相手は…ライフメーカーっつう奴なんだが、あと一歩のところなんだぜ』
ナギは笑みを浮かべながら、そう語っている。
それを聞いていた士郎は、
(ライフメーカー……? そいつがナギさんが倒そうとしている敵…。そしてそのためにエミヤを召喚した…?)
記憶の中でエミヤは『それでも世界の敵なのだろう…? ならば私の力は役立てられるはずだ』というが、
『いんや。お前さんはいざって時のためにここ麻帆良に封印することにしたわ。もしかしたらお前さんを俺よりもうまく扱える奴が現れるかも知んねーしな。
…………それより、少しだけだが俺の話を聞いちゃくんねーか? 俺には“アリカ”っていう……まぁ、どっかの国のお姫様って認識してくれ……そいつとの間にネギっていうガキが生まれたんだ…。きっと容姿は俺に似たんだろうが、性格は姫様の方にいくんだろうなって思うが、まぁいい』
ナギはそう言って言葉を切り、
『いつか、奇縁で機会があるんならネギとも会えるかも知んねー。分からんが…。
そん時はネギの力になってやってくれ…。きっと、俺はきっとおそらくライフメーカーとの戦いで……』
それ以上は言葉にはしないが、それでもなにかが伝わったのだろうエミヤは険しい顔になる。
『まぁ、なんだ…。呼び
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