暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
第7章:神界大戦
第232話「BADEND」
[8/9]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
ない。

「なら……!!」

 火力には火力と判断し、動ける全員で相殺しようと試みる。
 なのはやフェイト、司、緋雪などは集束砲撃で。
 とこよやサーラなどは、一点に集中させた斬撃を。
 それぞれが全力で攻撃を放ち……





「―――無駄だと言っているでしょう?」

 ……その悉くが極光に呑まれ、無意味と化した。

「ッ……!?」

 そして、成すすべなく緋雪達は極光に呑まれる。
 後には何も残らない。八束神社も、それが立っていた山も消え、更地となった。

「っ……ぁ……!」

 それでも、“死の概念”が壊れている今、死ぬことはない。
 瀕死でありながらも、緋雪は立ち上がろうとして……

「ぁ、が……!?」

 その体をいくつもの剣で貫かれた。
 緋雪だけじゃない。他にも立ち上がろうとした者、全員が優輝による剣で貫かれた。

「――――――っ!」

 倒れながらも魔法を唱えようとする司だが、当然隠し通せる訳ではない。
 中断させるように地面から生えた剣に貫かれ、打ち上げられた所をさらに飛んできた剣で壁に縫い付けられた。

「最早洗脳の必要すらありません。()く消えなさい」

 “死の概念”がない今、死ねないというのは拷問でしかなかった。
 優輝の剣で体を縫い付けられ、その上から闇の極光が何度も体を貫く。

「ぁ、ぁあああああああああああああああああああああああああ!!?」

 絶え間なく襲いくる攻撃に、緋雪達は悲鳴を上げる。
 どれだけ打ちのめされようと、攻撃の気配が止む事はなかった。







「………」

 それが、どれだけ続いたのか。
 イリスが攻撃を止めた時には、もう誰も立っていなかった。

「終わりですね」

 存在そのものを消し去った訳ではないので、緋雪達の体は残っている。
 だが、立ち上がる事はない。既に、その気力すらなくなっていた。

「………」

「呆気ないものですね」

 倒れ伏す緋雪達を見下ろしながら、イリスはそういう。
 そんなイリスの隣で、優輝は黙ったまま緋雪達を見ていた。

「さぁ、これで貴方の心を占める者はいなくなりましたよ……?」

「…………」

 洗脳された優輝は何も喋らず、表情も変えない。
 ……しかし、ふと見れば優輝の頬を一筋の涙が伝っていた。

「もう彼女達を見なくてもいいのですよ。貴方は私だけを見ていればいいんです。……いいえ、私だけを見ていなさい。さぁ……」

 そんな優輝を、イリスは自身へと向き直させる。
 自分だけを見るように、そう囁きながら………

















   ―――もう、イリ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ