第百三十九話 西への出航その十二
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久志達はそれぞれの船に乗ってそのうえで再び進軍をはじめた、彼等は全軍で船でセビーリャに向かっていた。
暫くはモンスターが出ても弱いものばかりだったので精々中隊程を向ければ損害を出すことなく倒せた、軍の航海いや航湖は順調だった。
それで夜に久志は仲間達を旗艦に集め夕食を摂り酒を飲みつつ言った。
「今のところはな」
「順調でよね」
「いい感じだな」
双葉に鯨のステーキ、イタリア風に味付けをしたそれを食べつつ応えた。
「本当に」
「そうね、あくまでね」
「今のところは、だけれどな」
「周りに敵はいないわ」
双葉もその鯨のステーキを食べつつ述べた。
「空にもね」
「湖の中にもだよな」
「ええ、いないわ」
「じゃあ敵軍は何処にいるか」
「セビーリャ近湖の方にね」
「集結してるんだな」
「こちらの航路を見て」
そしてというのだ。
「セビーリャに来ると見て」
「それでか」
「もうそちらにね」
「布陣してか」
「待ち構えてるわ」
「敵も馬鹿じゃないな」
「敵も偵察を多く出してるわ」
対する彼等もというのだ。
「遠間に結構いるでしょ」
「小さな船がな」
「漁船に扮しているものも多いけれど」
「フリゲートも結構出てるな」
「追っ払ってはいるけれど」
艦や空船を向けてだ、勿論撃沈を意図して向かわせている。すると敵はすぐ逃げるから追っ払う形になっているのだ。
「それでもね」
「来てるな」
「もう常にと言っていい位よ」
「俺達を見に来てるな」
「そしてね」
偵察し敵、彼等から見ればそれである久志達のそれの動きを把握してというのだ。
「そのうえでね」
「セビーリャに布陣してるんだな」
「港にもね」
そこにもというのだ。
「多くの軍船が停泊しているわ」
「本当にそこに集結してるんだな」
「決戦を挑むつもりよ」
連合王国側の意図はそうだというのだ。
「まさにね」
「そうなんだな」
「ではね」
「ああ、こっちはな」
「わかるわね」
「セビーリャ近湖でな」
「湖での決戦よ」
それになるとだ、双葉は言い切った。
「それになるわ」
「そうだよな」
「そしてね」
「私達が勝てば」
「セビーリャ上陸だな」
「セビーリャは無傷で手に入れるで」
美奈代は蟹と生クリームの濃厚なスパゲティを食べつつ話した、皆今日のパスタはこれであり楽しんで食べているのだ。
「そうするで」
「ああ、あそこはな」
「ええ街やからな」
「商業が盛んでな」
「漁業もな」
港町だけあってというのだ。
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