第一章「参戦!新戦士テイルドラゴン!」
第1話「参上!新たな戦士」
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終え、下校している途中の事だった。
公園の前を通りかかった時、ボールを追って飛び出した男の子を助けようとして、俺はトラックに轢かれた。
幸い、男の子は軽傷。俺が突き飛ばした時にかすり傷を負った程度で済んでいた。
俺自身はというと、暫く入院する羽目になった。
酷い怪我だったらしく、担当医の先生からは助かったのが奇跡だとさえ言われた程だ。
しかし、俺はこうして元気に過ごしている。予定されていた日よりも早くに退院出来たくらいには、俺の元気も有り余ってるってわけ。
父さんや母さん、弟の守友と一緒に、総二と愛香も見舞いに来てくれた。
だが、二人は部活が忙しいらしく、あまりゆっくりと話す事が出来ない日々が続いていたのだ。
幼馴染で親友で、かわいい弟分と妹分の二人が居ない朝は、やっぱり少し寂しさを感じるものだ。もはや日常の一環なんだよなぁ。
ってか、俺が入院している間に、俺の知らない“海外の親戚“が総二の家に居候しているのが気になるんだが。怪しさと修羅場の予感しかないんだが!?
……っと、そんな事を思い返しながら歩いていると、掲示板のポスターが俺の目を惹いた。
貼られているのは部活動の勧誘ポスターだったが、中でも一番目立っているのはマンガ研究同好会のポスターだ。
ポスター一面に描かれているのは今、世界中で人気を誇っている存在……「テイルレッド」だ。
入学式の日の午後、丁度俺がトラックに轢かれた頃に現れ、翌日には全世界へと向けて宣戦布告した謎の怪人軍団「アルティメギル」に立ち向かう、赤いメカニクルなスーツに身を包んだ赤髪ツインテ少女……なんて言えば、深夜帯のバトルアニメっぽく聞こえるかもしれない。
だが、実際に怪人が現れ、彼女が戦っているのは紛れもない現実だ。あの日以来、全世界のテレビ番組は彼女の話題で持ち切りだ。
最近、新たに青い鋭角的なバトルスーツと、荒々しい戦闘スタイルが特徴的な青髪ツインテ少女、テイルブルーが仲間に加わり、ちょっと戦隊っぽく……いや、まだイエローが現れると決まったわけじゃないからな。
どちらかと言えば、やっぱり深夜アニメの主人公サイドっぽくなってきた。
こう……魔砲少女的な。いや、あのメカメカしさはどちらかと言えば、歌って戦う戦姫の方が近いか?
ともかく今やこの世界に、彼女を知らない者はいないだろう……。
──だが俺は、連日報道される彼女達の姿を見て、何処か既視感のようなものを感じていた。
赤い髪にツインテール、何よりテイルレッドの前髪の上にあるあのアホ毛……。
まさかそんな事は無いだろうとは思っているんだが……テイルレッド、彼女はもしや総二と何かしら、関係があるのではないか?
俺の心にそんな疑問が浮かび始めていた。
根
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