第一章「参戦!新戦士テイルドラゴン!」
第1話「参上!新たな戦士」
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がやってもいいんだけど……」
ブルーからの提案に、レッドは首を横に振った。
「アイツは俺に倒されることを望んでいるんだ。その希望を叶えてやらなきゃ、アイツも浮かばれないだろ」
そう言ってレッドは、自分の得物を構えた。
「オーラピラー!」
「来い!テイルレッド!!」
「グランドォォォォォ!ブレイザー!!」
炎の刃がコブラギルディを切り裂く。
「ドラグギルディの旦那ァ!!敵取れなかったことは面目ねえ!せめて、旦那を葬った剣で俺も散ることにするぜ!!」
爆散する直前、コブラギルディは満足気な顔で、テイルドラゴンの方を向く。
「ありがとよ……テイル……ドラゴン……」
その言葉を最後にコブラギルディは爆散した。後に残ったのは、喫煙属性の属性玉だけだ。
一件落着、これで解決だ。
「さてと、帰りますか」
「いや、ちょっと待てよ!」
さっさと帰ろうとした俺は2人に呼び止められる。
「なんでヒロ兄が変身できるんだよ!!そのベルトは何なんだ!!」
「あの黒い靄は何?なんでエレメリアンがパワーアップしちゃったの?」
あ〜、やっぱり質問攻めか。
「それは後で全部答えてやるから、今は……」
周囲を見回すと、戦いが終わったのでマスコミの連中がわんさか集まっている。
急いで離脱しなければ、我先にと押し寄せて来るギャラリーに、もみくちゃにされてしまうだろう。
俺は脱出経路を確認し、フィンガースナップで合図を送る。すると、マスコミやギャラリーとは逆の方向から、黒いバイクが走ってきた。
レッドもブルーも、誰も乗っていないのに動いているバイクを見て驚いている。
「ほら、後ろ乗って」
「え、でも私たち3人だよ?」
「レッドの体格ならギリギリ乗れるさ」
『早くしろ!マスコミにもみくちゃにされるぞ!』
「え、今の声何?」
「質問は後だ、いいから乗れ!!」
俺の勢いに押され、レッドとブルーは俺の後ろに乗った。
「それじゃあ、全速力で……」
アクセルを全開にし、マスコミと逆方向にバイクを方向転換させる。
「逃げるんだよォォォォォ!!」
「「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」」
マスコミが、さっき俺たちがいた地点に来る頃には、もう俺たちの姿は見えなくなっていた。
こうして、俺は秘密基地がある総二の家、喫茶アドレシェンツァへと進路を摂るのだった。
おそらくそこで待っているであろう、二人に力を与えた存在とコンタクトを取る為に。
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