067話 文化祭編・開催3日目(02) ドンパチ合戦開始
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にしちゃうでしょうしね」
「まぁな」
ランサーとそう軽口をしている中でも、この距離なら念話もできるみたいで、
《ランサー。そろそろ来ると思う…?》
《ああ。なにやら知っている怪しい気配が近づいてきているようだぜ》
《そう。それじゃ盛大に迎えてあげないとね♪ どのくらいの呪詛が籠もっているのか私にも把握できていないから実験台になってもらいましょう》
《それはいいな。奴の苦しむ姿を見れるなんて滅多にねぇからな》
そんな会話をしつつも、私とランサーはわざと油断を装って構えている。
そしてついにその時が訪れた。
一瞬、なにかの悪寒に襲われた私だったが、そこで悪魔祓いのコートが本領を発揮したのかなにかが弾かれていくのを感じてその方向へと目を向ければ、
「ぐ、ぐむぅっ!? なんだ、体が溶ける!? 魂が穢されていく!? なんだこれは…!?」
そこには一体の悪魔……いいえ、コトミネの姿があった。
「あら…コトミネじゃない? また会ったわね」
私はそう平静を装って声をかけるが、今にも笑いだしてしまいそうな感覚に陥っている。
ランサーも同じくなのかニヤニヤと笑みを浮かべて地面に転がって悶えているコトミネを見下している。
「…………なぜだ。なぜバレた? それにそのコートはなんだ…?」
「教えないわよ。まぁしいていうならあなたを殺すための手段と言えばいいかしら?」
「なるほど…。どこでバレたかは知らんが、いいだろう。憑依して言い様に操ってやろうと思ったが、止めだ。相手をしてやろう…」
「いいのかよ。今現在進行形でてめぇの体も魂も溶けてんだろ?」
「構わんさ。なんせ今の私はただの分身体……すでに今の事も本体に情報はいっている事だろうよ」
そう言ってコトミネはニヤリと嗤う。
嫌な笑みね…。
こちらとしてはコトミネがどんな能力を持っているのか把握しておきたいところだけど、分身体じゃ無駄骨かもしれないし。
ただ、分かっているのは現在では分身体を作れる能力と指定した相手に憑依して操るといったものかしらね。
あ、あとはアンリマユの泥もあったわね。
まさに悪魔らしい能力で反吐が出そうだわ。
「そんじゃてめぇをこの場で殺しても無駄って訳か」
「そういうことだよ、ランサー。だが、ただでやられるほど私も落ちぶれていないのでね。衛宮士郎は仕留められんでも、せめて貴様達だけでも葬って衛宮士郎が絶望する顔でも見させてもらおうか」
「そんな事はさせねぇぞ…?てめぇはここで散れ、言峰」
「フフフ……では、やり合おうとしようか、ランサーにイリヤスフィール…」
そう言ってコトミネは私達にかかってきた。
シロウ……こちらは私達でどうにかするから、謎のエミヤなんかにはやられないでね…?
私はそう祈った。
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