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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
無印編
第17話:月下の遭遇
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得物が大きい為彼以上にこの相手は不向きなのだが、そこは2人と言う数の利を生かして対抗する。

「合わせろ颯人ッ!」
「あぁっ!」

 2人は息の合ったコンビネーションでメイジの二刀流に対抗していく。

 奏のアームドギアは大型の為取り回しに難があるが、その分攻撃力が高い。

 対する颯人は彼女に比べると威力は劣るが取り回しには優れている。

 互いの得意不得意を上手く組み合わせ、入れ代わり立ち代わり攻撃を仕掛け今度は逆にメイジを押し返した。

 颯人が前面に出てメイジの注意を引き、自分への警戒が疎かになったタイミングを見計らい奏が大振りの一撃を放つ。
 それを肌で感じた颯人は咄嗟に身を屈めると、メイジは回避不能な距離にまで迫った奏の一撃を辛うじて防御するが大きく吹き飛ばされてしまった。

 呻き声一つ上げずビルの壁に叩き付けられたメイジ。だが見た目以上にタフなのか直ぐに体勢を立て直すと再び両手の剣を構えて2人と戦う意思を見せた。

 正直な話、このまま戦っても勝てないことはないだろう。奏とのコンビネーションを前に、このメイジは完全に押されていた。勝てる可能性は高い。

 だが、翼達を差し置いてこの相手にかまけていいかと言われれば話は別だ。聞けば翼達は苦戦を強いられているとのこと。
 ここは早々にこいつを何とかして翼達との合流を目指さなければならない。

 奏がその事に内心で焦りを見せ始めると、不意に颯人が話し掛けてきた。

「なぁ奏。少しの間でいいからあいつの注意を引いてくれるか?」
「少し? それくらいなら何とかなるだろうけど……」

 あのメイジの行動を見る限り、完全に2人の足止めが目的でそれ以外に何かを仕出かす気が感じられない。
 ならばここは一瞬の隙を見て翼達と合流するのが最善手と考えウィザードは簡単に作戦を奏に説明した。

 奏はその作戦を聞くと、それが一番だと了解し早速行動に移した。

「はぁぁぁぁっ!」

 颯人の援護射撃を受けながらメイジに突撃する奏。先程とは異なる行動に、しかし相手は冷静に対応した。

〈バリアー、ナーウ〉

 青い魔法陣からなる障壁で颯人の銃弾を防ぎ奏を迎え打つ体勢を整え、彼女が攻撃圏内に入ると即座に障壁を解除し攻撃に移った。

 すると突然颯人からの援護射撃が無くなった。恐らく誤射を恐れて撃つのを止めたのだろう、メイジはそう考え奏に対し可能な限り接近戦を仕掛け続けた。

 これに対し奏はひたすら守りに徹する。

 縦横無尽に振るわれる二本の剣を、アームドギアの長さを生かして防ぎ続ける。
 攻めに回れない事にもどかしさを感じつつ懸命に待ち続けた結果、遂に念願の好機が訪れた。

 奏を攻めているメイジ、その鎧に無数の銃弾が突き刺さ
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