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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
無印編
第17話:月下の遭遇
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を仕掛けてきたのだ。
「くっ!?」
咄嗟に奏を抱えて愛車から飛び降りる颯人。
突然の襲撃者から距離を取り、奏と共に身構える颯人はそこに居た相手に仮面の奥で驚愕に目を見開いた。
「なっ、メイジだぁっ!?」
「メイジ? それがあいつの名前か?」
驚愕の声で彼が口走った名前に奏が確認を取るように訊ねると、彼は若干の修正を加えながら答えた。
「あぁ、正確にはあいつ自身じゃなくあの格好をした奴がメイジだ。俺のこの姿がウィザードって言うみたいにな?」
「な〜るほど。で? あいつは颯人の知り合いか?」
「知り合いっつうか……ま、敵だな。そこら辺詳しい事はまた後で説明してやるよ」
颯人が奏に簡単に説明している前でその襲撃者――白い宝石のような仮面の魔法使い・メイジは、右手に細身、左手に幅広の剣を持って構えを取った。どうやらやる気満々らしい。
だがその割には殺意の様なものが感じられない。どちらかと言うと、闘志とかそんな感じだ。
その事が颯人に違和感を抱かせる。彼が今まで戦ってきたメイジとは、何かが違っていた。
その事に疑問を抱きつつ奏と共にメイジと対峙していると、本部から緊急の通信が入った。
『奏、颯人君! 急いで指定した場所の公園に向かってくれ、翼と響君が苦戦している!?』
「何だって!? 翼が、ノイズ相手に!?」
『いや違う。敵はネフシュタンの鎧を纏った少女だ!?』
「なっ!?」
奏と弦十郎の会話は当然颯人にも聞こえている。
彼はそのネフシュタンの鎧と言うものが何なのか知らなかったので奏が驚愕する理由も分からなかったが、少なくとも翼と響が危機的状況にある事だけは分かった。
となると、今すぐ指定された場所に向かうのが最適なのだろうが、どうにも目の前にいるメイジはそれを許してくれなさそうだった。
案の定奏の様子から何かを察したのか、通信が終わる前に奴は攻撃を仕掛けてきた。
「危ねぇっ!?」
思いの外素早い動きに、一瞬反応が遅れつつも颯人は振るわれた2本の剣をウィザーソードガンで受け止めた。
そのまま剣戟の応酬に移行するが、二刀流相手に剣一本では少々分が悪い。素早く振るわれる2つの刃を前に、颯人は防戦一方となっていた。
縦、横、斜め、更には一方をフェイントにしての時間差攻撃など素早く多彩な攻撃にウィザードは仮面の奥で冷や汗を流した。
「くっ!? やっぱ白頭は違うな、流石は幹部候補ってかッ!?」
「颯人ッ!!」
『どうしたッ!?』
「旦那、悪いがこっちも今取り込み中だッ! 出来るだけ急ぐけど直ぐには行けそうにないッ!?」
苦戦する颯人を見て、奏は早々に通信を切り上げるとアームドギアを構えて助太刀に入った。彼女は颯人以上に
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