暁 〜小説投稿サイト〜
靴墨
第四章
[3/3]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
約束する。
翌日醫療噐具を持つのは我だ。貴女は怪訝さうに我を見るが、實は貴女がいま我の前に白衣を着てゐる立つのでなく、解剖臺の上に居て、メスは貴女を入る。冷たい鉗子は其れと同じぐらいに冷たい筋をひねりながら貴女の臟噐をヒヤヽカになめてゐる。
彼女の身體を覺えた。彼女の身體の?センチは、ちやうど千度貴女のを想像した通り。いま彼女の胸ではなくて、サツキ我の前に白衣を着てをり立つてゐた貴女の胸を掘り下げることを想像するのが易い。微笑みを、だうやらこらえるほど幸せだ。
前夜どんなに眠りたかつても殆んど寢なかつた。突如と、もう壹つの素リらしい眞實を看取した。それは、彼女の死んでゐる顏付きは、全く、全く以て、貴女の微笑みと同じく刺激性であると。あの生けるし、うらゝかでニヤニヤのやうな微笑みと同じく。
[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ