暁 〜小説投稿サイト〜
おぢばにおかえり
第五十七話 卒業式その九

[8]前話 [2]次話
「私は結婚するならおみちに確かな気持ちがあってね」
「真面目な人ね」
「そうした人ね」
「ええ。外見はデビューした時のオダギリジョーさんみたいな人で」
 とはいっても外見は二の次でしょうか、性格が悪いとどんな外見でも駄目だと思います。
「そうした人とね」
「一緒になりたいのね」
「そうなのね」
「私小さいから背の高い人がいいわ」
 このことが一番きになるでしょうか、外見は。
「お顔は普通で」
「あっ、じゃあ合格ね」
「おみちもそうで根は真面目な子だっていうし」
「背は文句なしだし」
「お顔はむしろいい感じだし」
「あの子ドンピシャじゃない」
「もう他にいない感じね」
「誰が?」
 またしてもわからないことを言われました。
「一体。とにかく私は卒業してもおぢばにいるから」
「大学と詰所ね」
「ちっちに会いたかったらそこに行けばいいってことね」
「そういうことよね」
「ええ、じゃあよかったら来てね」
 詰所を念頭に置いて言いました、名にはともあれ卒寮式も終わって遂に卒業式も終わりました、そうしてです。
 最期の参拝も終わってです、詰所に行きますとお父さんとお母さんがいました、お父さんがこう私に言ってくれました。
「千里、卒業おめでとうな」
「ええ、あっという間だったわ」
 私はお父さんににこりと笑って答えました。
「この三年間」
「そうだろうな、高校生活は長い様でな」
 それでいてというのです。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ