「ああ、好きだなぁ」
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初めて出会った時は、確かに恐ろしかったのだ。カルデアに協力してくれているサーヴァントと同じ名を持つ存在が敵だったあの特異点。それまでも個性豊かな面々を知り、戦い、進んできたはずだった。けれど、突きつけられた鋒に慄いた自分は絶望すら憶えて――。
「おい、気を抜くな」
頬を切る荒々しい風と冷淡な声で我に返る。ああ、共に在ってくれることがこんなにも心強い。容赦なく呉藍を振るい、次々と敵を薙ぎ払ってゆく頼もしい背のなんと大きなことか。
「何か言ったか」
「内緒でーす」
感情が伺えない声色で話す男は決して無表情ではなかった。例え狂王と称されたその姿だろうと、間違いなく自分はこのサーヴァントに掬いあげられているのだから。
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