第64話
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阻止後は残党を率いて逃亡生活を送っていたけど”リベールの異変”が起こる少し前に残党と共に王国軍に逮捕された後は、”王都への護送中の際に起こった結社による襲撃に巻き込まれた際に市街を守った上王国軍を救援した事”で恩赦が出た事によってカノーネ元大尉やリシャール元大佐を含めた情報部の人達は全員釈放されて、釈放後はリシャール元大佐が立ち上げた民間調査企業の所長であるリシャール所長の秘書として務めているわよ。」
ミュゼの答えを聞いたフィーは目を見開き、トワは真剣な表情で問いかけ、レンは意味ありげな笑みを浮かべてもう一人の女性――――――カノーネの事を語った。
「ええっ!?さっきのもう一人の女性が……!?」
「しかも”民間調査企業”に務めている人か…………今の状況を考えると彼女の背後には間違いなくリベール王国政府が関係しているんだろうね……」
「というかその人の事を”殲滅天使”は最初から知っていたって事になるから、わたし達に対して意図的にその人の情報を隠していたって事になるよね?」
レンの話を聞いたトワは驚き、アンゼリカは考え込み、フィーはジト目でレンを見つめて指摘した。
「フフ、そなたらと会ったとはまた何か巡り合わせを感じるが……正解だ―――昨夜この場所で布石についての打診をした所でな。クク…………今頃それぞれの国に暗号通信を飛ばしてるやもしれぬ。」
「ハッ、どうやらボンヤリと何を狙ってるか見えてきたが……」
「多分それは修羅の道……」
「成功しても、凄まじい数の犠牲者が出るような選択なんじゃない?」
「はい、最低でも数十万人以上。―――最悪の場合、民間人も入れて数百万人規模の犠牲者が出るでしょう。――――――当然、”最もその犠牲者を出す事になるのはエレボニア帝国自身になる盤面”ですが。」
ミュゼが語った推測を聞いたトワ達はそれぞれ血相を変えた。
「そこまでとはね……」
「クスクス、だけどそこまでしないとかつては大陸最大にして最強を誇った帝国正規軍を――――――そして鉄血宰相達を止められないものねぇ?」
我に返ったアンゼリカは厳しい表情で呟き、レンは小悪魔な笑みを浮かべてミュゼを見つめた。
「はい……レン皇女殿下も仰ったように”エレボニア帝国軍がもはや止められないからです。”元より大陸最大の軍事国家――――――内戦終結直後の疲弊の影響が残っているとはいえ、徴兵によって更に巨大化しています。物量と技術的優位性はメンフィル・クロスベル連合が有利、エレボニア帝国が従えた”結社”という”裏の世界”最大の組織も”盟主”を始めとした過半数の最高幹部クラスが討たれて残党になったとはいえ……”黄昏”という呪いの影響によって闘争に駆り立てられた人々には”厭戦”や”和解”という概念は無縁でしょう。今はまだ、突発的に煽られただけで理性を取り戻す人も
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