第二章
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「今度はだね」
「間違いないね」
パオロもこう返します。
「この人がね」
「金髪のだね」
「ご主人もだし」
宿屋の親父だけでなくです。ペドロはおかみも見ました。するとその人もでした。
「おまけにだから」
「間違いないね」
「この人達こそね」
「信用出来ない人だね」
「そうだね」
二人でこうお話してです、そのうえでお金を出してお部屋をと言いましたがそこで親父が兄弟に言ってきました。
「あんた達何処から来た?」
「アカプルコからです」
パオロがペドロと顔を見合わせてから答えました。
「メキシコシチーに行きます」
「そうかい、余所者になるな」
「はい、そうです」
今度はペドロが答えました、二人共親父の胡散臭い態度に内心警戒しています。
「ここには旅の途中で立ち寄っただけで」
「それでだな」
「はい、そうです」
「そうか、それならな」
「それなら?」
「宿代はただにするからな」
親父は胡散臭そうな笑顔で兄弟に言ってきます。
「ちょっと頼めるかい?」
「どんな頼みですか?」
「この街の近くの山を根城にしている大男の山賊がいてな」
「その山賊をですか」
「退治してくれないか」
こう言うのでした。
「無事退治してくれたらな」
「宿代はただだよ」
おかみさんも言ってきました、やはり胡散臭そうな笑顔です。
「だからどうだい?」
「それじゃあ」
「悪い奴を退治して宿代がただなら」
兄弟は目でやり取りをしつつ宿屋の金髪の夫婦の言葉に頷きました、こうしてでした。
山に向かい大男を退治しに行きましたが。ペドロがここで言いました。
「あの夫婦絶対におかしいね」
「そうだよね、大体ここに来るまでこの辺りに山賊がいるとか」
パオロはこのことからお話します。
「聞いていないし」
「そのこともあるしね」
「それに二人共金髪だし」
「絶対に何かあるね」
二人でこうお話しながら犬と共に山に入りました、山に入るとすぐに犬が何かに気付いてそこに行くとです。
小屋があってそこに二メートル位の大男がいました、兄弟な小屋の中で金髪の夫婦に話してもらったことを若し大男が悪い男だった場合に備えて手の中に投げる為の尖った石を潜ませつつお話しました。
すると大男は仰天して二人に答えました。
「とんでもない、あの二人こそは」
「悪党ですね」
「そうなんですね」
「そうだ、街の殆どの人が気付いていないが」
それでもというのです。
「人を騙してものを盗んで殺して」
「そうしてですか」
「悪いことばかりしてるんですか」
「あんな悪い奴等いないよ、俺は元々この山に住んでいる樵で」
それでというのです。
「二人がこの山に殺した人を埋めているのを見てだよ」
「それを見付かって
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