第二章
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「ホラーよね」
「怖い作品多いわよね」
「怪奇作家でしょ、あの人」
「そうも思えるわね」
「だから今部室にある本は」
どれもだった。
「いいわ」
「そうなのね」
「読む本もないわね」
「じゃあね、これどう?」
友達は私の返事を聞いて今度はだった。
トランプのカードを出してきた、そうして私に言ってきた。
「これで遊んだら?」
「トランプ?」
「一人で遊べる遊び方もあるでしょ」
「そういえばそうね」
「それやったり占いやったりして」
トランプ占いも勧めてきた。
「遊んだら?」
「頭使ってってことね」
「お家の模様替えが嫌なら」
母の手伝いがというのだ。
「それならね」
「これで遊べっていうのね」
「そう、やってみたら?」
「そうね、それじゃあね」
それならとだ、私も頷いてだった。
トランプの一人用の遊びをやったり占いをしたりして時間を潰した、占いはともかくトランプの遊びは自然と頭を使った。
それで時間が経つことも忘れていたがここでだった、友達が私に言ってきた。
「もういい時間でしょ」
「ああ、六時ね」
部室の時計を見ればもうそんな時間だった。
「じゃあこれでね」
「帰りましょう、時間を潰すなら」
「トランプでもなのね」
「頭を使う遊びをすれば」
それでとだ、私に言ってくれた。
「結構時間潰せるから」
「それでいいのね」
「そう、ただ文芸部だから」
「本は持って来いっていうのね」
「それか次の小説とか詩の構想練るとか」
「同人誌終わったばかりでアイディア出ないのよ」
出ればもう書いてある、正直言って。
「これがね」
「そうなのね、けれどね」
「文芸部としてはよね」
「トランプよりもそうしたものよ」
こう私に話してくれた、そうしてだった。
私は彼女と共に部室を出た、そのうえで共に二人で学校を出て家に帰った。すると母に早く帰ってきたら家の模様替えを手伝ってもらおうと思っていたのにと苦い顔で言われた。それは軽く聞き流して母のお料理は手伝った。そちらは好きなので嫌ではなかった。
MIND GAME 完
2019・8・4
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