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Re:ひねくれヒーロー
第一部
死と共にはじまるものは、生である
愛は死よりも、死の恐怖よりも強い
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そんな額当てがあっただろうか
もう長い間ナルトは読んでいないから新キャラだろうか、それともアニメのお約束、オリジナルだろうか
現実から逃げるように他愛ない事を考える


「・・・泣きもしないとは・・・気味の悪い器だ」

「いや全く・・・九尾の人柱力といえども、もう少し赤子らしさが見たかったですな」


九尾?
人柱力?どういうことだ、ナルトはどうしたんだ、四代目はどうした、お前らは何者だ?
どうして器と言って俺を見てるんだ
疑問が胸にうずまき、叫びは言葉にならずただ音となってかき消えた

「封印は無事に施された
 しかし適合するかどうかはまだ分らぬ
 地下神殿にて隔離せよ」

ターバン男が俺を抱き上げ、白衣の男たちに指示を出す
いくら忍者といっても、簡単に横抱き出来るほど俺は小さくなかった
俺は転生したのか?
赤ん坊から、一からやり直しなのか?


「畏まりました
 もしものために医療忍者を数名傍に付かせます
 ・・・里長、姉君の、・・・御遺体はどう処理いたしましょうか」

酷く言いづらそうに、合間合間に青年を見る

「我が姉と言えど、こ奴は先代人柱力
 他里に暴かれぬよう荼毘にふし、地下神殿に無縁仏として処理せよ」

短い返事を残し白衣の男たちは去って行った
麻袋に詰められたナニカを持って

「・・・恨むなら、好きなだけ恨め
 お前から平凡な人生を奪ったこの叔父を、この月隠れの里長を・・・恨んで生きていけ」

男は震えながら俺を抱きしめて、諦めたかのように呟いた
一体何を諦めているのか
オレにはわからないことだらけで、ただこの男を静かに見つめることしか出来なかった

叔父だと言ったこの男を恨むには、この人は少し優し過ぎて恨めないと思った









今日は6度目の10月10日
この世界に転生した最初の日、俺の誕生日

太陽の当たらぬ地下神殿、そこが俺の唯一の居場所
大いなる化け物を、尾獣を封印している巫子さまとして恐れられ、敬われ、軟禁されている
供え物を運んでくる周辺住人と面会する以外、何一つすることがない

いつも傍で控える、医療忍者から情報を収集することで暇をつぶし、愚痴をこぼす
分っていることは、この世界はNARUTOによく似た別世界だということ

木の葉という里は存在しないということ、そもそも火の国自体が存在していないこと
この国は火ではなく、日の国、太陽神を奉る小国
そんな太陽神のもと、御国のために働く月隠れの忍び里

ここが、俺の生まれた場所

そして今日、誕生日でありながら悲しいお知らせが届いた

戦争兵器として扱うべく、大切に、しかし放置気味に育成されていたにも関わらず
俺には忍者の才
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