暁 〜小説投稿サイト〜
ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第百三十話 決戦!!ヴァーミリオン星域会戦です その3
[7/8]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
上げた。幕僚たちが反応するよりも早く、一人の女性の顔が映し出された。

* * * * *
錯綜するビーム。明滅する光球。
そして、シャロンシャロンシャロンシャロンの声。
それをバックミュージックに、カロリーネ皇女殿下は呆然と佇んでいた。けれど、コーデリア・シンフォニーに話しかけられて我に返る。

「中尉。いいえ、カロリーネ皇女殿下」
「はい」
「ここから先は、死闘になります。生き残る術をすべて使って、何としてもヤン・ウェンリーとラインハルトを守り切ること」
「はい!」

 それに応えようとした刹那、背後から何とも言えないうめき声が聞こえた。二人が振り向くと、まるでゾンビのように揺らめきながら全クルーたちが迫ってくるところだった。

「・・・・・・・ッ!!」
「シャロンの洗脳の影響か」

 一言つぶやいたコーデリア・シンフォニーは、腕を交差させると、爆発的にオーラを発散させた。揺らめく七色のオーラが艦内全体に広がった瞬間、クルーたちの動きが止まった。崩れ落ちる者もいれば、まるで昼寝から目が覚めた様に瞬きする者もいる。コーデリア・シンフォニーはなおもオーラを拡散させていった。まるで自分の全艦隊に広げようというかのように。

「さて、と。これでよし。では皇女殿下、すぐにヤン・ウェンリーに連絡を取りましょうか」
「え、ええ!?・・・あ、は、はい、はい!!」
「呆然としている場合ではないですよ、ここから先は本当に生き残りをかけた戦いになるのですから」

 コーデリア・シンフォニー中将の顔は見たことがないくらい引き締まっていた。

* * * * *
『閣下、ヤン・ウェンリー閣下。聞こえますか?こちらは第三十艦隊コーデリア・シンフォニー中将です』
「あ、あぁ、聞こえるよ」
『まぁ、第三十艦隊も中将も過去の呼称になりつつありますが。見てのとおり、シャロンが本性を現しました。ご覧になったでしょう?あれこそが彼女の真の姿です。いえ、これとてもまだ序の口。今に屠殺場と化しますよ、ヴァーミリオン星域は』
「・・・・・・・・」
『これより我が艦隊は帝国軍に協力します。第三十艦隊におけるシャロンの洗脳は先ほど私が力づくで解除しました。我が艦隊の将兵にとってこれが良い結果かどうかはわかりませんけれど・・・・』
「・・・・・・・・」
『閣下、どうか協力してください。今帝国軍だの自由惑星同盟軍だのと言っている場合ではありません。そんなものはただの呼称です!』
「・・・・・・・・!」
「こうしている間にも、双方の人命が――」
「わかった」

 ヤン・ウェンリーが立ち上がっていた。

「そうだね、私は勘違いしていたらしい。結局のところ、今この状況下では自由惑星同盟、帝国などという呼称は意味を成さない。皆あの人に殺さ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ