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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第百三十話 決戦!!ヴァーミリオン星域会戦です その3
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アイスっ・・・・!!!」
ラインハルトは切り裂くようにキルヒアイスを見ようとしたが、無駄だった。彼は艦隊を率いて遥か別の宙域に赴いていた。救援の連絡を送ったがいつ来れるのか――。
けれど、この時、ラインハルトには後ろに立つキルヒアイスの姿がはっきりと見えていた。
彼の顔にもまた、苦悩の色が濃く浮かんでいる。だが、絞り出した答えはラインハルトにしか聞き取れなかったが、彼の答えはイルーナの物と同じだった。
『・・ラインハルト様、ここはフロイレイン方の言う通りになさってください。おこらえください・・・!!それが、今は最善手だと思われます。ラインハルト様なくしては、誰が艦隊の総指揮をおとりになられますか・・・・!!』
必死に訴えかけるキルヒアイスの声、そして姿はすぐに消えた。ラインハルトは3秒ほど苦痛を耐え忍ぶ病人の顔色をしていたが、キッと顔を上げた。
「すまぬ・・・・!!」
純白のマントの裾を払い、彼の声が艦橋に満ちた。
「全艦隊、全軍イゼルローン要塞に向けて、最大速度で撤退せよ!!」
* * * * *
「民間船が次々とやってくる!!」
「しかも体当たり覚悟で!?」
「どういうこと!?」
「正気なの!?」
「話している場合か!?撃て、弾幕を張って敵を近づけるな!!」
「ワルキューレ部隊、全機、散開体形RKフォーメーション!!艦隊を守れ!!」
「敵を近づけさせないで!!」
ワルキューレのパイロットたちは緩急自在な動きをしながら、通信を途切れさせないようにしつつ、奮闘していた。彼らの眼差しの下には、上には、右には、左には、守るべき艦隊がいる。
フィオーナとバーバラは緩急自在な連携を保ちあって、奮闘していた。後退しながら奮戦し、やってくる敵、しかも体当たりをしてくる敵をはねのけるのは並大抵のことではない。しかもエネルギーを両軍ともほぼ使い果たしている状況なのだ。
『迎撃に徹し、逃げることのみを考えて指揮をとる!!』
というのが、一瞬のうちに二人の間に生じた了解だった。
「前衛第二陣は近接戦闘に切り替え、前衛艦隊を掩護!!前衛艦隊第一陣は長距離砲撃で敵をけん制!!全速後退で後進!!」
後退の先頭をルッツ艦隊がとり、その後ろをローエングラム本隊、そして、右翼をメックリンガー艦隊が固め、左翼をロイエンタール艦隊が固め、殿をミュラーが務める。シャロンはローエングラム本隊に対して、次々と艦を特攻させた。何しろ攻撃ではなく、特攻なのだ。
『シャロンシャロンシャロンシャロン!!』
「助けてくれェッ!!」
「死にたくない!!」
『シャロンシャロンシャロンシャロン!!』
「こんなところで、こんな・・・・!!」
「怯むなッ!!敵は人間ではない!!ただの無人艦だ!!鉄の塊だ!
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