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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第百三十話 決戦!!ヴァーミリオン星域会戦です その3
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イルーナは信じられない思いでスクリーンを見つめていた。彼女だけではなく、クルーたちも同様だった。

(これは・・・・・!!)

「アラート拡大中!!大艦隊が四方八方から接近してきています!!」
「それも、民間船です!!」
「こちらの制止をきかず、突っ込んできます!!いえ、既に一部が攻撃を開始してきています!!」
「応戦しなさい!!!」

イルーナがとっさに下すことができたのは、その指令だけだった。

「姉上、民間船を攻撃するなどと――。」
「わからないの!?これは罠よ!!シャロンは・・・民間船に自分が洗脳した人間を乗せて、人間爆弾として突入させようとしているのだわ!!!」
「そんな――。」
『ククク・・・・どうかしら、ローエングラム公、そしてイルーナ』
いきなりスクリーンが切り替わった。シャロンが満面の笑みを浮かべている。
「貴様!!!」

ラインハルトがこぶしを握り締めている。

『私の信奉者たちは躊躇いがないのです。私はそこまでする必要などないと申し上げたのですけれどね。』
「ふざけるな!!嘘を言うな!!」
『まぁ、この際それが嘘かどうかはさておき、いかがですかしら?ローエングラム公、そしてイルーナ。ヤン・ウェンリーを下し、そして決戦の地ヴァーミリオンで私を下し、勝利の頂に登ったと思った瞬間に――。』

シャロンの微笑が濃くなり、狂気じみている。そして次の言葉を一語一語区切って放った。



『地獄に、蹴落とされる、心境は』



「艦隊の左翼、敵の突入を受け、混乱中!!」
「続いて右翼も!!」
「下からも、上からもです――。」
「先の戦いでエネルギーをほぼ使い果たしています!!迎撃にも限界が!!」
「っ・・・・!!!」

 イルーナは歯を食いしばって耐えた。動揺する心を懸命に落ち着ける。それを見下しながら見つめるシャロンの微笑が狂気をはらみ続ける。

『無様よ。イルーナ・・・・。そしてその顔こそ私が最も待ち望んでいた瞬間。この目で見られてうれしいわ』
「シャロン、あなたは――!!」
『イルーナ・・・・死になさい。』

無慈悲に響く声は、いかなる感情をも押しつぶす冷たさで、まるで氷の魔女のようだったが、次の瞬間一転した。

『死んで死んで死んで死んで死んで死んで死んで死んで死んで!!!!!!!!!!死んで地獄に落ちろ!!!!!!永遠の業火に焼かれて死ね!!!後悔し続けなさい!!!!!!!!!ククク!!!!!!!アハハハハハハ!!!!!!!!!!アハハハハハハ!!!!!!!!!!!アハハハハハハ!!!!!!!!』
「通信を切って、切りなさい!!!」

 狂気じみた笑いの残響を耳から追い出すと、イルーナはラインハルトを切り裂くように振り返った。


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