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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
無印編
第16話:最高のショー、その予約
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が満足できるようなムード作ってくれたら答えてやろうじゃないか!!」
「お、言ったな! よぉし、言質取ったからな。忘れんなよ?」
颯人は楽しそうに笑みを浮かべ、顎を人差し指で叩いた。
いや、楽しそうに、ではない。本気で彼は楽しんでいた。何しろこれは彼にとって最大のエンターテインメント、愛する女性を最高に満足させる為のショーを自らの手でプロデュースするのだ。
心躍らない訳がない。
結局のところ、彼は生粋のエンターテイナーなのだ。
そんな颯人の様子に、奏は今更ながらとんでもない事を言ってしまったような気になり恥ずかしさを感じつつ、どのようなムードを作ってくるのかと言う期待で頬をほんのり赤く染めた。
「あ! 見つけた!」
颯人が楽しそうに奏への告白のムードをどのようにするかを考えていると、近くの角から響が顔を出した。どうやら2人を探してきたらしい。
2人を見つけた響は、何処か楽しそうな颯人と顔を赤くしている奏に首を傾げた。
「あの、2人ともどうしたんですか?」
「な、何でもない!? 何でもないから気にすんな!?」
「そそ、何時もの事だから気にしなくても大丈夫さ。ところで俺ら捜してたみたいだけどどうしたの?」
訊ねはするが、響の目的は颯人には予想がついていた。大方なかなか戻ってこない奏――ついでに颯人も――を探していたのだろう。響は奏によく懐いている。
「奏さん達がなかなか戻ってこないから、どうしたのかなって」
「あぁ、悪い悪い。颯人捕まえようとしたらちょっとトラブってね」
「トラブル?」
「もう大丈夫だから気にしなくて大丈夫。んじゃ、そろそろ行くか」
颯人が懐から懐中時計を取り出して時間を見ると、思っていた以上に時間が経っていたことに気付いた。確かにそろそろいい時間だ。
首を回しながら颯人は立ち上がり、その場を立ち去ろうとした。
「んじゃ、そろそろお暇するかね」
そして帰って奏に告白する為に最高のムードを演出する為の策を練らねば。
そう思っていたのだが、徐に奏が彼の肩を掴んで引き留めた。
「ちょっと待ちな。まだアタシの用事が全部済んでない」
「――――ん?」
「ん? じゃないよ。分かってんだろ?」
どこか凄みを感じさせる奏の言葉に、颯人が冷や汗をかく。今度はポーカーフェイスを崩した、始めて見る彼の表情に響が颯人と奏の顔を交互に見る。
「さ〜て、颯人……覚悟は良いな?」
「一応聞く…………駄目って言ったら聞いてくれんのか?」
どこか懇願する様な颯人の言葉。
それを聞いて奏はニコリと笑みを浮かべると…………無言で彼の耳を掴んで思いっきり引っ張った。
「駄目に決まってんだろうがッ!!」
「あいでででででで
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