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装者達が勘違いしている件について
閑話@キャロル
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渡せるなら多少自分の懐と会社に金入れてもセーフではないのかないだろうか!(強調)

うん、まあ自覚はあるからね、多少の募金などはしてます…………

タルトに合う桃や林檎など、出来の良い材料を作った時には、ちゃんと他の料理店にも適正価格で回してます…………

とまあ、という訳で、彼女の頼みを可能な限り聞く代わりに、彼女の技術を(農業など産業)転用して、彼は企業を一代で大きくしたのである。

それにしても…………

「あの、自分にできることならなんでも、が契約なので、もうちょい欲張りでも良いんですよ?」

食事の〆のエスプレッソを淹れながら、彼女にそう問いかけても、彼女はニカっと笑って固辞した。

「良いよ、良いよ。俺様が欲しい時は逐一セージに頼むし、正直、セージの飯以外で特に必要なもんはねえ」

これは彼女の強がりでなく、事実である。

森羅万象に干渉できるマスタークラス魔術師は伊達ではない。

だからこそ誠治郎は不思議であった。

俺の料理、そんな価値あるの?と。

勿論、神のチート込みではあるが、ある程度のレベルにあるのは誠治郎は理解している。

だが、彼女のような人間に誉められると、小心者の誠治郎は思うのだ。

彼女の期待を裏切ってしまうのが怖い。

だから、彼女の期待に答えるために、『料理』だけは頑張らなければ、と。

そのため、彼女の支援を受けたその日から、彼はどんなに忙しくても、厨房に立ち続けている。

彼は知らない。

彼が至っている彼の料理レベルを。

この世界の『神器』の欠片から産み出される超常的な戦闘用スーツである『シンフォギア』

月の落下すら止められる『ソレ』と同等の神秘を、作った料理の美味しさや効能に全てふった誠治郎の調理具一式。

それを使った料理は既に、別世界でいうなら味○やト○コの有名店のシェフが作ったモノに近くなっていた。

しかも、この世界でこれを作れるのは、意図的に『戦闘用でなくした』調理シンフォギアを持つ、彼のみ。

彼女の言葉は、世辞ではなく、真実である。

そして『もう1つ』。

彼には言わない、キャロルだけの秘密があった。

彼と初めてあった日彼女の要望した料理。

『暖かい』料理。

そのオーダーを受けて彼が作った、その時の彼の全力を尽くしたスープは、彼女の記憶にある『暖かい』記憶を甦らせ。

彼女を心から温め、癒した。

だから、彼女は、この世界線では復讐による世界崩壊を『行わない』

なぜなら、彼女は心から感謝してしまったから。

自分の十分の一以下しか生きていない彼の作ったスープが暖かな心を取り戻してくれた事を。

だから、彼女は出来なかった。

昔の自分を取り戻してくれた
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