第63話
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ステルス装置のスイッチの端末を操作してオルディーネ達の姿を隠させ、それを見守っていたアッシュは冷や汗をかいて表情を引き攣らせた。
「ま、メンフィルのそいつもオカルトっちゃオカルトか。」
「ま、わたしたちZ組はこういった事にはいい加減慣れたけど。――――――とにかく行動開始だね。最初はどこに向かう――――――って、よく考えてみたら今回は”殲滅天使”が一緒にいるんだから、今回の”特異点”はすぐに見つかるね。」
「あのねぇ…………幾らレンが”天才”だからって、セントアークの時のように他のメンバーがラマールで活動している訳でもないのにそんなにすぐに”特異点”を見つけられる訳がないでしょう?」
アッシュの言葉に答えたフィーはレンに視線を向け、視線を向けられて呆れた表情で答えたレンの答えにトワ達は冷や汗をかいて表情を引き攣らせた。
「…………そういや、そこのチビ猫は”本来の歴史”だったか?その本来の歴史だとかでも”黄昏”とやらが起こって、その時の事も知っていたらしいから、”特異点”とやらの場所も全部知っているんじゃねぇのか?」
「あ…………ッ!」
「フム…………言われてみれば、レン皇女殿下の話だと本来の歴史ではZ組は黒の工房の本拠地に囚われていたリィン君を救出する為に活動して、その救出は成功したとの事だから、当然それまでの過程で見つけた”特異点”を知っていてもおかしくないね。」
「それと”猟兵王”達の時みたいに、”特異点”を見つける前にやり合う羽目になる連中のメンツも知っていそうだよな。」
アッシュの推測を聞いたトワは声を上げ、アンゼリカは考え込み、クロウはジト目でレンを見つめた。
「……………フゥン?見た目に反して結構鋭いわね。”猟兵王”がスカウトするだけはあるわね。」
「その様子だと、どうやら”特異点”の場所も知っているみたいだね。」
意味ありげな笑みを浮かべてアッシュを見つめて呟いたレンの言葉を聞いたフィーは真剣な表情でレンを見つめた。
「ええ。本来の歴史でのラマール地方の”特異点”は”オスギリアス盆地”だったそうよ。」
「”オスギリアス盆地”は確かラマールの辺境のアルスターの近くだったから…………うげっ…………ここからだと正反対の位置だから、ラクウェルの東の峡谷を端から端まで歩く必要があるじゃねぇか…………」
「確かにそれはメンドイね。いっそ、オルディーネや機甲兵を操作してアルスターに向かった方が楽なんじゃない?」
「騎神や機甲兵みたいなデカブツが狭い道もある峡谷を超えるのは無理がある上、移動の際に絶対に目立って正規軍の連中にも見つかってもっとめんどくさい展開になるっつーの。」
「アハハ…………えっと、レン皇女殿下。ちなみに本来の歴史でも”ハーメル”の時のように新Z組の人達は誰かと戦ったんでしょうか?」
レンの説明
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