遅くなりすぎた新年会
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たからな。伝統か何か知らんが、現代でも陸軍と海軍の仲はよろしくない。下手すると、この戦いに於いては陸軍の出番なんぞ皆無に近いからな……太平洋戦争時よりも険悪ムードまである。その上に俺は何度か陸軍の連中と揉めているからなぁ。何とか弱味を握って立場を逆転したい、とか考えてるんだろうなぁ……筒抜けだけど。あきつ丸もまるゆも今更陸軍に帰るつもりもないし、居心地の良いこの鎮守府を潰されるのは業腹だと思ってくれているらしい。ありがたい事だが、暫くは泳がせておこうと思う。
「独立?ないない。独立なんてしたら今以上に俺が忙しくなっちまう」
「NO!それはNOデスよdarling!そしたらワタシとラブラブする時間が無くなるネー!」
だから、おっぱいを腕に押し付けて来ない。真面目な話してんのにムラムラしてくるでしょうが。仕事しろ筆頭秘書艦。
「まぁ、アホな話は置いといてだ。何度も言っている通りウチは大所帯で且つこのブルネイ近郊の鎮守府の纏め役を担っている。大規模作戦の時には海域の攻略も行うが、他鎮守府への支援艦隊の派遣や落伍した艦娘の捜索・救助なんてのも業務の内だ」
なので、大規模作戦となるとウチは他の鎮守府よりもてんてこ舞いになってしまう。
「当然、要求される艦娘の錬度も高水準だ」
数値として表れる物だけじゃなく、地力とでも呼べばいいのか肉体的・精神的な強さが求められる。
「その為にもウチでは特別な教育カリキュラムを組んでてな。新規着任した艦娘達には全員、1ヶ月の特別訓練を受けてもらう事になっている」
「へぇ、ブートキャンプってワケ」
今まで静かに話を聞いていたが、初めて口を開いたのはヒューストン。青葉曰く、少しおっとりとした感じの人ですよ!との事だった。
「まぁな。基本的には基礎体力の向上とウチの業務に必要な最低限の知識、それと格闘術を学んでもらう事になっている」
「格闘術ぅ?ウチらに必要なの、それ?だってウチら艦(ふね)だよ?」
そう言って疑問を呈して来たのは夕雲型の……えぇと、18番艦だったか?の秋霜だ。
「それには私からお答えします」
俺が答えようとしていたが、どうやらその役目は『教官』に任せた方がいいらしい。
「紹介しよう。明日からの訓練でお前達の指導教官になるーー」
「川内型2番艦・神通です」
「副教官のヴェールヌイこと響だよ」
今回は陸軍のスパイが居たり肝の据わってそうな奴が多そうだったからな。厳しいが教えるのが巧い奴等をチョイスした。
「提督に替わって教官の私から。私達は『艦』ではなく『艦娘』です。その最大の違いは、人の姿をしているという事。即ち、過去の艦としての戦い方では不十分なのです」
神通が秋霜に対して
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