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提督はBarにいる。
遅くなりすぎた新年会
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。軽巡Perthよ」

「そうそう、パースだったな」

 今回の新規着任は、合計8人。その内日本生まれの3人を除いて、オランダとオーストラリアから1人ずつ。そしてアメリカからは重巡・軽巡・駆逐艦の3人が着任と、あからさまな忖度を感じるのは深読みのしすぎだろうか?……まぁ、日本生まれの艦娘でも3人の内1人は陸軍主導で建造された艦娘だから、ウチの利権に陸軍が食い付こうとしてる匂いがプンプン漂ってはいるが。

「着任おめでとう。ウチは見ての通り大所帯で騒がしい所だが、居心地の良さだけは保証するぜ?」

「……ただのやる気の無い連中の集まりじゃないの?」

 ボソリと、だがハッキリと聞こえる程度のボリュームで悪態が聞こえた。その瞬間、俺の腕に抱き付いていた金剛の手に力が入る。自分の築き上げてきた鎮守府を、上部だけ見て貶されたんだから怒る気持ちも解らんでもないが……相手は右も左も知らねぇ新入りだ。怒るのは筋違いってモンだろ。

「やれやれ、手厳しいねぇ。え〜っと……」

「アトランタよ、防空巡洋艦」

 ジト目で俺を睨んで来てたこいつが、さっきの悪態の主か。口の悪さからいっても、こりゃあ相当なじゃじゃ馬か跳ねっ返りだな。

「まぁまぁ、アトランタさんもそんなに怒らないで……」

 と、隣で宥めているのはフレッチャー。ジョンストンの姉に当たるフレッチャー級のネームシップなんだが……ボディラインがスゲェ。浜風やら浦風やら、発育のいい駆逐艦は日本生まれのにも結構いるが、目の前のこれはそいつらと遜色がないどころか、下手すりゃあいつらよりデケェ。流石はアメリカって所か(自分でもよくわからんが)。それにそれとなく場の雰囲気を読み取って丸く収めようとしている辺り、事務処理能力なんかも高そうだ。大淀がこの間からガチの涙目で『総務に人手が足りません』って嘆いてたから、是が非でも欲しがるだろうなぁ。

「それよりさぁ、このお酒とか料理ってマジで食べ放題なん?ヤバない?」

 そしてフレッチャーの隣でギャルっぽさ全開で喋っているのがデロイテル。オランダ初の艦娘らしいが、初の艦娘がこんなキャラでいいのか?まぁ艦娘の個性は調整しようがないだろうが……もう少しどうにかならんかったのか。

「ウチは大本営からの予算におんぶにだっこじゃなく、稼ぐ手段を確立してるからな。その辺の鎮守府よりも金持ちなのさ」

「提督殿、この鎮守府は何れ独立を考えているのでありますか?」

 と、尋ねてきたのは神州丸。陸軍主導で建造された貴重な揚陸艦娘ーーだがその実、陸軍が俺の弱味を握ろうと送り込んできた謂わばスパイらしい。何せ、

『自分とまるゆも、情報収集やら外部との秘密裏のやり取りに協力するように言われたであります』

 って、あきつ丸が報告しに来
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