第五十七話 卒業式その四
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「手をつないだこともね」
「そこでちっちからとかね」
「やってみたら?」
「年上だしね」
「そうしたら?」
「だから付き合ってないから」
このことはいつも言われていて辟易していますが今もでした、それで困ったお顔で同級生の娘達に答えました。
「何で手とかね」
「ちょっと付き合ってみたら?」
「付き合ってないとか言うなら」
「手位いいでしょ」
「それ位は」
「それ位じゃないから」
また言いました。
「全く、結局最後までそう言うのね」
「だってね、ちっちってこうしたこと疎いから」
「疎いっていうか知らないわよね」
「経験もないし」
「だから言うのよ」
「何かからかわれてるみたいね」
本気でこう思いました。
「全く、そういうのはよくないわよ」
「結構本気で言ってるわよ、私達」
「実際にそうしてみたら?」
「そんなことしないから」
私は八重歯を出して言い返しました、何か怒って言った時とかはいつも八重歯が出て牙みたいになります。
「自分から手をつなぐとか」
「それ位いいでしょ」
「ちょっと勇気出してね」
「そうしたらちっちも彼氏ゲットよ」
「それも結構いけてない?あの後輩の子」
「そうかしら。別にね」
阿波野君の外見を思い出すとです。
「可愛いとかね」
「思わないの」
「そうなの」
「別にね」
本当にでした、私の場合は。
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